原料高で利益大幅減 値上げ交渉に悩む菓子メーカー

「卸は利益を最低1割よこせ、小売は2割よこさないと特売をやってあげないなどと、意識は旧態依然のまま」(メーカー関係者)。ある営業マンは、「違法性の高い行為と知りつつ、いつ公取に刺されるかビクビクしながら、大型小売店の棚卸しを手伝いに行っている」と明かす。

 これでは、リベートを削減してコストの穴埋めにするのは難しいし、出荷価格の交渉でも頭が上がらない。

 しかし、昨年末~今年前半から、耐え切れずに値上げに踏み切るメーカーが続出。森永製菓は昨年12月から、「チョコボール」などの出荷価格を15%前後、明治製菓は今年2月から「ミルクチョコレート」などを内容量変更込みで平均12%も値上げした。むろん、「卸売業者や小売店との価格改定交渉は難航の連続だった」(関係者)という。

「さすがに直近は、理解を示してくれる卸売・小売業者が多くなった」(関係者)とはいえ、業界を取り巻くコスト圧力は相変わらずすさまじい。2008年3月期の業績を見ると、グリコが対前年比約45%の営業減益、森永が同約20%の営業減益、明治が同約7%の経常減益に陥っている。

 今後もコスト圧力は強まるばかりで、流通過程との「値上げ交渉」に悩むメーカーは減らないだろう。子どもに夢を与える菓子業界の苦悩は、かくも深いのである。

(ダイヤモンド・オンライン 小尾拓也)

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2008年6月19日の経済記事

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