売り場には、着物の基本的な知識相談に応じる相談員を1人置くのみ。基本的にお客自身が自分の好みの反物と帯を選ぶセルフ方式だ。
たんす屋を10年間営業してきた東京山喜の白井一夫常務は、「リサイクルに回ってくる着物の多くは、着物全盛期の昭和30~40年代のもの。当時の女性は身長が低く、今の女性にサイズが合わない」ことがリサイクル着物の弱点だという。新たに仕立てる着物であれば、お客の身丈に合った商品を提供できる。
商品価格帯の高い百貨店は、この不況の波をもろに被り、売上高が厳しい状況が続いている。東武百貨店は婦人服の分野で、オリジナルの低価格帯商品を投入しているが、10万5000円均一の着物はこれに続くものだ。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 須賀彩子)
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