地方の『美少女図鑑』に“萌え”の行列!大手マスコミだけが知らない儲けの新常識

 テクスファームは、04年には沖縄にグループ会社を設立し、05年に『沖縄美少女図鑑』を発行、そして06年には『美少女図鑑』を商標登録し、08年よりライセンス契約企業の募集を開始した。

 現在では、全国47都道府県で『○○美少女図鑑』が発行されているのだが、このライセンス契約企業の募集が「東京以外」で行なわれているため、「地方にはあって東京にはない」という特徴が付与されたわけだ。

『美少女図鑑』の成功モデルは、「雑誌」という紙媒体の生き残りモデルの1つを示しているように思える。全国誌(ナショナル・メディア)は、長引く不況やメディアの多様化などによる広告収入の減少に喘いでいる。

 メディアビジネスの多くは、BtoCの「販売収入モデル」ではなく、BtoBの「広告収入モデル」であり、広告収入の減少がビジネスにとってクリティカルな大打撃になることは、周知の事実。

 こうした状況を乗り切る1つの戦略は、ダウンサイジングだ。すなわち、マスではなくセグメントされたターゲットを狙って流通コストを下げると共に、制作をその範囲内で行なうことで制作コストも下げるという「シフトチェンジ」に他ならない。

 その最もわかり易いモデルが、『美少女図鑑』に見られるような「ナショナルからローカルへ」というトレンドだろう。

 こうしたモデルの成功の背景には、ユーザーの内向き志向や地元回帰といった志向があるのは言うまでもないが、メディアビジネスを支える広告主の関心を引きつけたことも大きい。ある程度ニーズが顕在化されている層に購入を促せるという、「直接的な効果」が期待できるからだ。

 広告主にとって、こうした効果は情報の到達範囲が狭まることを補ってあまりある魅力だろう。

「ナショナル」(全国区であること)を捨てることは、「マス・メディアであることを捨てる」ということだ。『美少女図鑑』の成功は、紙媒体が紙媒体として生き残るために、フリー化に続いてこのようなビジネスモデルの選択を検討せざるを得ないことを、示唆している。

(梅村千恵)

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2010年3月19日の社会記事

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