お酒を「飲みたくなくなる」 効果がある薬が国内初登場

 日本におけるアルコール依存症者の数は、ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)によれば80万人だが、予備軍はもっと多いことは想像に難くない。アルコールによる問題行動の被害を受けた人の数は3040万人(2005年・厚生労働省調べ)というから当人だけの問題ではない。

 治療法は確立されているが、一生にわたる断酒が条件なので、治療を受けない人、途中で投げ出す人も多い。そのため専門の医療機関で治療を受けつつ、自助グループに参加し、断酒の意思を持続させる必要があるのだ。

 薬も使用され効果を上げてはきたが、それらは「断酒薬」というより「嫌酒薬」である。少量のアルコールでも悪酔いしてしまうため、酒への欲求が自然と抑えられるという発想だ。よって、悪酔いしてでも飲みたいという向きにはあまり効果が期待できない。

「嫌酒薬」ではない

 この5月に日本新薬が発売した断酒補助剤である商品名「レグテクトR錠」(一般名:アカンプロサートカルシウム)は、その点で新しい作用が認められている。

 レグテクトR錠は中枢神経系に作用し、アルコール依存により脳内に過剰に存在する「グルタミン酸」という物質を抑える作用がある。それにより、飲酒欲求そのものを抑えることができるのだ。すでに欧米を中心に20数ヵ国で使用されているが、ようやく日本上陸の運びとなった。

 もちろん、レグテクトRは万能薬というわけではなく、医師の指導や自助グループでの支え合いもこれまで同様必要なのだが、「欲求そのものを抑える」という効果にはよくも悪くも「魔法の薬」を想起させられる。


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