スマホアプリにこっそり仕込まれた 「アイコン型広告」の驚くべき収益率

 アスタの好調は、ゲーム開発会社の動向からも裏付けられる。図表2は、300万ダウンロード の人気アプリ「マッチに火をつけろ」(ベーシック社)のものだ。昨年12月まではバナー型が収益の8割以上を占めていたが、1月からは一変して、その他の広告形態が5割を占めるまでになった。

 アイコン型はこれまで説明した通りで、全面広告はその名の通り、なおCPI型は、広告報酬のしくみは専門的すぎるので割愛するが、アプリ画面での見せ方は、前ページ下段の画面で「他のマルジュアプリ」の部分に相当する。ユーザーがそれをタップすると、別画面に遷移して広告が表示される仕組みだ。

 アイコン型とCPI型の特徴は、ゲーム画面の一部のようにしっくりと馴染むこと。組み合わせてもうるさくならず、おかげでバナー広告のクリック数は減っていないという。「マッチに火をつけろ」にはリリースからの2カ月で700万円の広告収入があったそうだが、13年3月にはアプリ収益全体の17%がアスタの広告となっているのだ。

 好調なアスタだが、広告の大半がゲームアプリ内でのゲーム広告にとどまっていることも事実。松本氏によれば、Webブラウザへの配信も1割ほどあるが、残り9割がアプリへの配信だという。そして広告の内訳も、通販やコスメが1割ほどあるが、残り9割はゲームだという。ブラウザをはじめ実用アプリやホーム画面など、ゲーム以外への展開が今後の課題だろう。

 普及率が5割を超え、電車やエレベーターなど、ちょっとした空き時間での断続的な閲覧の多いスマホは、新しい広告の表示機会として注目が集まる。ネックだった「画面の小ささ」を克服する手として、アイコン型広告は有望な選択肢のひとつとなりそうだ。

(待兼音二郎/5時から作家塾(R)

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