2016年までタックスヘイヴンへの逆風は続く [橘玲の世界投資見聞録]

2016年までタックスヘイヴンへの逆風は続く [橘玲の世界投資見聞録]
プライベートバンクのメッカ・スイス・チューリッヒの街並み 
       
 前回、ジャージー島の金融機関から送られてきた手紙を例に、タックスヘイヴンをめぐる国際環境が大きく変わりつつあることを書いた。

[参考記事]
●イギリス、ジャージー島の金融機関が情報開示へ EU居住者のタックスヘイヴンのメリットが消滅

 今回は、ロナン・パラン、リチャード・マーフィー、クリスチアン・シャヴァニュー『』(作品社)を紹介しながら、この問題を考えてみたい。

 本書の著者のうちパラン、シャヴァニューには(作品社)という共著があり、本書はそれに新しい知見と調査結果を加えたタックスヘイヴン研究の決定版だ。

 著者たちは税の公正な執行を求める立場からタックスヘイヴンに批判的だが、その叙述は偏向したイデオロギーにはとらわれず、客観的なデータに基づき、中立的な立場から「税の楽園」の謎に迫ろうとしている。

世界最大のタックスヘイヴンはイギリスとアメリカ

 本書を一読すればタックスヘイヴンの歴史から現状、将来までを俯瞰できるが、400ページを超える大著に目を通す余裕のあるひとばかりではないだろうから、著者たちの主張を要約してみよう。

(1)タックスヘイヴンはグローバル経済の中心であるが、その事実はこれまで隠蔽されてきた

 タックスヘイヴンはヨーロッパの小国やカリブの島国、香港・シンガポールといった都市国家(地域)など“周縁”の問題だとされてきたが、「世界のマネーストック(通貨残高)の半分はオフショアを経由している」「外国直接投資(FDI)総額の約30%がタックスヘイヴンを経由して投資されている」との専門家が指摘があるように、タックスヘイヴンこそがグローバル経済の隠された中心だ。


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2013年10月19日の経済記事

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