「EUの構造的欠陥は10年前に分かっていた!」 「帝国化」の失敗により存続だけが目的に [橘玲の世界投資見聞録]

「EUの構造的欠陥は10年前に分かっていた!」 「帝国化」の失敗により存続だけが目的に [橘玲の世界投資見聞録]
「ベレルモン」と呼ばれるブリュッセルの欧州委員会本部。上から見ると十字架のかたちをしている                 (Photo:©Alt Invest Com)
 イギリスのEU離脱を機に、日本では「EU=善なるもの」「イギリス=大馬鹿者」という善悪二元論がマスメディアに溢れた。その後、彼らが望んだような大破局(世界金融危機の再来)が起こらず、世界的に株価が逆に上昇したことで尻すぼみになり、最近では「イギリスのEU離脱はたいしたことない」との宗旨変えも増えてきたようだ。

 株価が大きく下落すれば、それは「大惨事の予兆」だ。株価が回復すれば、「惨事は過ぎ去った」ということだ。それでもなんとなく予測が当たっているように見えるのは、(プロの投資家を含め)金融市場の参加者が後付けの理屈に振り回されるからだ。こうして「エコノミスト」や「アナリスト」の予想どおりに(短期的には)相場が動く。これが「予言の自己実現」効果だ。

 だがヨーロッパでいったい何が起きているのかを知ろうとすれば、もっと本質的な問題に目を向けなければならない。それはたとえばEUという壮大な政治・社会実験の構造的な欠陥で、そこから、日本では「大馬鹿者」と一蹴されているEU離脱派の論理にも耳を傾けるじゅうぶんな理由があることがわかるだろう。

[参考記事]
 ●日本では報道されない、英国EU離脱派のまっとうな「離脱の論理」

EUは皮肉にも離脱を決めたイギリスの政治制度を踏襲している

 イギリスの国民投票でEU離脱派は「主権を取り戻せ」をスローガンに掲げたが、これが大きな効果を発揮したのは、EUが民主的な正統性を欠いているからだ。


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2016年8月8日の経済記事

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