イシン株式会社は、「XR」関連ビジネスを支援するテクノロジーを有する世界のスタートアップと、その協業事例に焦点を当てた「XR Startups Trend Report」をリリースしたと発表した。
XRとは、様々な空間技術を組み合わせて現実の世界と違和感なく融合させ「新たな現実世界」を創造する技術のことで、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)その他のサブセットを含む概念だ。2016年頃に話題となりスタートアップへの投資が集まったこともあるXRだが、当時は機能面や価格など実用性の課題から十分に成熟した分野とはならず、2019年以降はGartnerが発表する新興技術のハイプサイクル「Hype Cycle for Emerging Technologies」からも姿を消していたという。
しかし最近ではMetaの「Oculus」やMicrosoftの「Hololens」などに代表されるハードウェアの小型化・軽量化・低価格化、映像画質の向上、通信ネットワークの進化による遅延の低減、Appleの「ARKit」やGoogleの「ARCore」などのSDKや3Dコンテンツ開発ツールの充実、さらにはパンデミックの影響による遠隔ソリューションへのニーズの高まりなどを背景に、XR技術の活用が再び活性化している。Gartnerは2022年のテクノロジートレンドの一つに「分散型企業」をあげていて、リモートで働く人々や消費者のニーズに応える仮想サービスの需要が高まるとしており、IoTやAIを絡めたXR技術の複合的な活用が本格的に始まることを示唆しているとのことだ。