
海外ドラマのロケ地といえば、ロサンゼルス。しかし、それは今や過去の話になりつつある。今年のパイロット・シーズンで製作された新作ドラマのパイロットのうち、ニューヨークで撮影された1時間ドラマの本数が、ロサンゼルスで撮影された本数を初めて上回ったという。1時間ドラマは最も高い収益が見込まれることもあり、どの局も力を入れているジャンルだ。そのため、このニュースに業界の注目が集まっている。
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この報告は、ロケ撮影の許可をコーディネートする非営利団体Film L.A.によるもの。2013年~2014年のパイロット・シーズン(今年1月~4月にあたる)に製作された1時間ドラマの新作パイロットのうち、ニューヨークで撮影された本数は24本と最も多く、その次がロサンゼルスの19本。北米のほかの都市では、バンクーバーが17本、アトランタが12本、トロントが8本と続く。Film L.A.のリサーチ責任者エイドリアン・マクドナルド氏は、「北米でニューヨークは1時間ドラマのパイロットが最も多く製作される都市になりました」とコメントした。
ニューヨークでの製作は2009年から上昇傾向にあるそうだ。その理由は当時ニューヨークで映画やTV製作における税制上の優遇措置が、全米でも最も高い水準の一つに引き上げられたからだという。現在、年間4億3000万ドルもの予算がその優遇プログラムに割り当てられている。また、バンクーバー、アトランタ、トロントなども寛大な税優遇で今後も引き続きパイロット撮影の本数を伸ばし、ロサンゼルスに追随するだろうとのこと。