これまで様々な作品が映像化されていた人気作家のスティーヴン・キング。彼が2019年に発表した「異能機関」が新たにドラマ化されることが分かった。米Deadlineが伝えている。

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キング作品経験者が集結

「異能機関」の主人公は、ミネソタ州ミネアポリスに暮らす12歳の少年ルーク・エリス。ごく普通の家庭に生まれた彼は優秀な子どもの特待校に通う神童であり、テレキネシス(念動力)も秘めていた。ある夜、自室で眠っている間に連れ去られたルークは目覚めた時、自分の部屋そっくりにしつらえられてあるが何かが違う部屋にいることに気づく。扉の外は自宅とは似ても似つかぬ、古びた大きな施設で、そこには彼と同じテレキネシス、あるいはテレパシーの能力を持つ少年少女たちが同じように拉致され、自室と似た部屋を与えられて戸惑いながら暮らしていた。目的も知れぬこの〈研究所〉で、ルークたちは残忍なスタッフから気分の悪くなる注射や暴力的な検査を繰り返される。そして、一定期間の検査を受けた子どもは〈研究所〉の別棟〈バックハーフ〉へ連れ去られ、決して戻ってこないのだった。ルークはこの不穏な施設から逃げ出すための計画を練り始める…というストーリー。

今回製作が決まったのは、全8話のリミテッドシリーズ『The Institute(原題)』。キャストの第一報も合わせて報じられており、『Weeds ~ママの秘密』で主人公のナンシー・ボトウィンを演じたメアリー=ルイーズ・パーカーと、『ナルニア国物語』シリーズでカスピアン王子を演じたベン・バーンズが出演することが明らかになった。

同作でメアリー=ルイーズが演じるのは、〈研究所〉の所長であるミセス・シグスビー。鉄の意志を持つ彼女は、この施設の恐ろしい使命を信じ、自分は英雄として歴史に残ると確信しているというキャラクターだ。対してベンが演じるのは、〈研究所〉の近くの町にいる元警官のティム・ジェミソン。警官を辞めて小さな町の夜間巡回員としてひっそり暮らしていたジェミソンは、ルークの窮状を知ったことから子どもたちを助けようとする役どころ。

監督・製作総指揮を務めるのは、同じくキング原作のドラマ化となる『アンダー・ザ・ドーム』『ミスター・メルセデス』『アウトサイダー』にも関わったジャック・ベンダー。『SEAL Team/シール・チーム』のクリエイターで、2020年に作られたキング原作のリミテッドシリーズ『ザ・スタンド』に脚本家として参加したベンジャミン・カヴェルが、本作の脚本を執筆する。制作を担うのは、2021年にキング原作のリミテッドシリーズ『チャペルウェイト 呪われた系譜』を手掛けたMGM+スタジオだ。

キャストのメアリー=ルイーズも『ミスター・メルセデス』に出演していたりと、すでにキング作品の映像化に関わったことのある面々が揃っていることもあり、原作者のキングはこの企画に大きな期待を寄せているようだ。「緊迫感にあふれたこの作品がドラマシリーズとして撮影されることに大きな喜びを感じています。ジャック・ベンダーとベン・カヴェルの組み合わせとなれば、素晴らしい結果となることは間違いありません」

「スティーヴン・キングの素晴らしい小説に再び関わることができることを嬉しく思います。ベン・カヴェルたちと協力して特別な才能を持つ子どもたちの物語を語ることで、サスペンスに満ちた魅力的な作品になるでしょう」とベンダーは自信を見せる。一方のキャヴェルは、「優しくて協力的なスティーヴン・キングの小説を再び脚色する機会を与えていただけるなんて、本当に光栄です。そしてジャック・ベンダーがこれまでメガホンを取ったものには私の大好きな作品がいくつもあります。そんな彼と一緒に仕事ができるなんて夢のようです」と今回のコラボレーションに感激している。

なお、「異能機関」は2019年に出版された当初、2017年からキング原作のサスペンスドラマ『ミスター・メルセデス』を手掛けていたデヴィッド・E・ケリーとベンダーが、制作会社のSpyglassと組んでドラマ化すると報じられていた。それからおよそ5年、ベンダー以外の顔ぶれを変える形で改めて企画が進められることになった。

撮影は今年後半にカナダのノバスコシア州で開始予定。ルーク・エリス役を誰が務めるのかも分かり次第お伝えしたい。

『ミスター・メルセデス』シーズン1~3はU-NEXTにて配信中。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Deadline