ここでは駐車車両が緊急通行車両の通行を妨害し災害応急対策に支障が生じるおそれがある場合に必要な措置をとれることが明記されていて、移動のほか、大規模火災で駐車車両が延焼の要因となる場合にはやむをえない限度で破損が許される。
【画像】避難時に車内に置いておくもの、持ち出すべきもの
災害対策基本法では、その際に被った経済上の損失…例えばドアロック解除やサイドブレーキを外すために割ったガラスの修理代や車両の変形の修理代などを、国または地方自治外が補償しなければならないとしている。
津波や火災などで愛車を置いて避難しなければならないときは、駐車はなるべく道路外へ。それが無理なら左側に寄せてエンジンを止める。キーは付けた(車内に置いた)ままとし、延焼防止のため窓とドアはきっちり閉める。ドアロックはしない。盗難の心配もあるが、非常時には命を守る行動を優先すべきだ。
このとき車検証は必ず持って避難したい。盗難に遭った際に転売を防ぐことができ、クルマが津波などで流されて行方不明になっても抹消登録が簡単にできる。また、避難のため駐車したクルマを盗まれて事故を起こされたとしても、所有者の注意義務違反には当たらない。
〈文=丸山 誠〉