だが、そんな中、殿堂入りと言おうか、ずっとキャンペーン入りしている本というのも存在する。
過去データを調べられた新潮社に限って言うと、『黒い雨』『人間失格』『こころ』『塩狩峠』『新編銀河鉄道の夜』『変身』『異邦人』『罪と罰(上・下)』『老人と海』『赤毛のアン』『車輪の下』の11冊の本がそれに該当する。
「これらの本は、一貫して、読者の方に支持されている本です。支持して頂ける限りラインナップから外すことはないでしょう」と新潮文庫編集部の佐々木さんは、これらの本がキャンペーン入りし続けている理由を端的に説明して下さった。
その11冊の中でも、太宰治の『人間失格』、夏目漱石の『こころ』は、角川、集英社の夏のキャンペーンにもずっと入り続けているような印象があったので、それついても3社に伺ってみたところ、3社共に「特に『こころ』は今でも人気がある作品だから」というお返事。
「夏のキャンペーンに入れると、とにかく『こころ』の売り上げが伸びるんです」とは佐々木さん。今年は、『こころ』を始め数冊のカバーが期間限定仕様なのだが、「昨年上半期の通常版『こころ』の売り上げを100%とすると、今年の7月の売り上げのみで135%達成」なのだというから凄い。