「項目は、小中学生のお客様にモニター会を実施し、どういったものが欲しいかなど質問させていただいて決めております。特に、女の子の絵と詩がワンセットの、友情モノ、仲間を実感しあえるものが人気です」
かつてコネタで書いた「サイン帳」事情と共通しているのだが、こうした「こうかんノート」は、フォーマットがある簡便さの一方で、オリジナリティが生まれにくいという面もある。
たとえば、交換日記をやっていくと、自分で「4コマ漫画」を書いたり、なぜか「5コマ漫画」になっちゃったり、オリジナルの「あみだくじコーナー」や「占いコーナー」、そのうち「謎の歌コーナー」なんてものができたり、そのときどきで「流行」と「模倣」が生まれるもの。
毎回「うんこ」ばかり描いて顰蹙を買う子もいれば、毎回、同級生の男子全員を点数付けする子もいた。
だが、今ではわずかな「フリースペース」があるのみで、「暴走」はしづらい。
ちなみに、ノートが変わっても、変わらないものももちろんある。
周囲の子どもたちや教員をしている友人たちに聞いてみると、「いろんな友達と、複数の交換ノートをやっている」とか「誰かが止めていて、まわってこない」とか「いつの間にかなくなっていた」とか、出てくるのは昔ながらの「交換日記あるあるネタ」ばかりでした。
(田幸和歌子)