罰則を与えることは“義務”ではなく、あくまで“許可”されているもの。つまり、罰則を与えるかどうかの判断は航空会社に委ねられている。
しかし、日本における対応だけを見ても航空会社によって温度差がある気もするけど……。
「日本の法律と海外との運行ルールが違うこともあります。もちろん日本の法律は各航空会社にきちんと通達していますが、完全に浸透しているとは言い切れないところもあります」
外国の航空会社の場合、自国のルールが日本ほど厳しくないと、日本でも同様に振る舞ってしまうということがありえるのかもしれない。
また、機内でのオペレーションには各国の法律が適用される部分もある。現在の日本の法律が罰則を義務付けていない以上、対応を一律化させるのはなかなか難しいよう。
こうした事情から、厳しく注意する航空会社に対して、“ほかではもっと緩かったのに”と苦情がくることも少なくないらしい。だが、日本の地上および領空において、携帯電話の使用が全面的に禁止されているのはまぎれもない事実。
周りの人がどうであれ、機内では電源オフを忘れずに。
(古屋江美子)