私は『キャプテン翼』直撃世代(31歳)なのだが、子供の頃に本気で立花兄弟の得意技“スカイラブハリケーン”に挑戦した。そして、同じようなことをした同世代の男子はいないだろうか。
そんな人がいたら、しっぽりと一緒に酒を飲んで語り合いたい。

しかし大人になるにつれ、あんなシュート、こんなシュート、ほとんどが夢物語だと気づかされていく。“大人になる”とはそういうことなのかもしれないが、ハッキリ言って少し寂しい。

ところで、ここ数年の世界のトップリーグで、使い手が増えているキックをご存知だろうか? 弾道が予測不可能な変化をする、その名も「無回転キック」。ボールを蹴った際に回転がかかっていないこのキックは“魔法のキック”とも呼ばれ、プレーヤーにとって憧れの技術となっている。

そして、そんな“魔法のキック”が放ちやすくなるサッカースパイクが開発されたらしいのだ。
それは、ミズノが開発した『ウエーブ イグニタス エムディー』というモデル。

これは聞き捨てならないアイテム! 早速、メーカーにスパイクについて色々質問してみた。
まず、このスパイクの開発のきっかけは?
「ここ数年、フリーキックなどで弾道の予測不可能な変化をする、回転をかけないボールを蹴る選手が増えていることがきっかけです。数々のメディアで報じられているのを見て、ミズノの開発担当者が無回転キックのメカニズムや、スパイクのどの位置で蹴れば無回転キックが出やすいかを研究・開発しました」

それにしても、どうしてこんな摩訶不思議なキックが放てるようになるのだろう。要するに、原理はどうなっている……?
「ボールを蹴る時に人間の足は曲がっていて、その曲がった状態で蹴るとスピンがかかりやすいんです。トップ選手の無回転キック時のデータを計測した結果、足が曲がった状態でボールと接触する部分に柔らかい回転のかかりにくい素材を配置すると、より回転が起きなくなることがわかりました」
フムフム。
いまや、スポーツも科学の時代か? ミラクルなスニーカーである。

この『ウエーブ イグニタス エムディー』の開発に際しては、多くのトップ選手からデータや意見を収集したそうだが、その中心的役割を果たしたのが本田圭佑選手(オランダ・VVVフェンロ)。
本田選手は、この「無回転キック」の紛れもなく名手だという。北京オリンピック2次予選で決めたフリーキックは、まさに噂の「無回転キック」だった。

そんな、本田選手ばりの“魔法のキック”を放ちたい人に、是非オススメしたいスパイクだ。しかし、誰もがこんなキックを放てるようになるわけじゃない。

この『ウエーブ イグニタス エムディー』は、プロにも一般のプレーヤーにも、どちらにも向けた商品ではある。しかし、一般プレーヤーでも部活動などで毎日サッカーを真剣にやっている人向け。『キャプテン翼』のように、“ボールは友達”な人だからこそ体得できるキック。

もちろん、無回転キックしか蹴れないスパイクではない。回転のかかりやすい素材を使ったパネルを、スピンキックが蹴りやすい位置に配置している。1足で異なる2種類のキックを蹴り分けることの出来るシューズなのだ。


この『ウエーブ イグニタス エムディー』は、12月10日に発売される。価格は21,000円(税込み)。

来年は待ちに待ったワールドカップ開催の年。『キャプテン翼』に憧れてサッカー選手になった子供たちが多く現れたように、今回のワールドカップを見てサッカー選手に憧れる子供が続出。そんな大活躍を日本代表には期待しています。
(寺西ジャジューカ)