プリンタの大きな悩みは、インクの交換。「交換が面倒くさい」という気持ちが、プリンタ使用を敬遠してしまうことも。
たしかに、インク交換はわずらわしい。インクが切れるたびに、どうにかならないものかといつも思う。
そんな横着な希望を叶えてくれるプリンタがエプソンから最近発売になった。これは是非、どんなプリンタなのか聞いてみたい。

ふつうのインクジェットプリンタはなくなった色のインクカートリッジを交換して使用する。ところが、『EC-01』というプリンタはその必要がまったくない。
A4紙を約8000枚印刷できる大容量インクパックをプリンタ本体に内蔵しているからだ。

8000枚印刷してしまったあとはどうなるのか。メーカーがインクを補充してプリンタ本体を再利用するのだ。標準モデルでは「インク補充サービス」(5万2500円)で、満タン状態にしてユーザーに届ける。プリンタ本体を含めた印刷コストは、A4カラー1枚あたり約8.2円、インク補充後は約6.6円に低減する。

他方、「インクおかわり2回パック」モデルを購入すれば使用開始時から1年間2回まで「インク補充サービス」を無料で受けられ、また「購入同時1年保守」が付いてくる。
同サービスを2回繰り返して使った場合、1枚あたりの印刷コストは約5.5円となる。
ちなみに、標準モデルの本体価格が実勢価格6万円台中盤、「インクおかわり2回パック」モデルが同12万円台後半。

というわけで、インクカートリッジを使用しないため、地球にやさしい。カートリッジ交換式インクジェットプリンタに比べ、CO2排出量を約96%低減できるという。
「これまでとは違った視点で環境負荷を低減できる要素はないか検討した結果、カートリッジレスという新しいコンセプトに挑戦しました」とエプソン。
同プリンタのユーザー層として、文書印刷の頻度の高い個人(持ち帰り仕事の多い人など)、10人未満の部や課の共有プリンタとして使用する法人を狙っているそうだ。


今後のマーケット拡大の見込みについては、
「環境負荷低減、低コスト、使用工数削減(カートリッジ交換・受発注・在庫管理の手間を省く)という『EC-01』のコンセプトをユーザーの多くが認知すれば、市場拡大に繋がると思います」とのこと。

インク交換要らずでエコなプリンタ、あなたなら使いますか。
(羽石竜示)