インクジェットプリンタのインクは基本的に液体。レーザープリンタの粉体インクよりも、時間経過による影響が大きいそうである。
「開封したインクカートリッジは、空気などに触れて成分が変化したり、水分が蒸発することがあります。なので、古くなったインクカートリッジを使用すると、インクが出なかったり、かすれたりする場合があります」
やはり。では、インクには消費期限や寿命がある?
「開封したインクカートリッジは、開封後6カ月以内に使い切ってください。また、未開封のインクカートリッジについても、高品質な印刷を実現させるために推奨使用期限があります」
推奨の使用期限を過ぎた場合、目詰まりなどのトラブルが起こる可能性があるそうだ。
プリントした写真の画質をシビアに追求するならば、推奨期限を過ぎたところがインクの寿命といえるだろう。他方「多少かすれてもプリントできればいい」というユーザーにとっては、まだ寿命とはいえないが。なお、期限は染料・顔料を問わずインクによって異なるので、インクカートリッジの個装箱に記載されている期限を確認のこと。
余談だが、インクの寿命とともにプリンタを使い続けるうえで、気になることがある。それは替えインクがいつまで製造・販売されるのかということ。インクがなくなったら、ただの箱と化してしまうのだから。
「適合機種の稼働台数が大幅に減少し、販売数量が減少したと判断した場合に販売終了としています」
時間とともにマイナーになってしまったプリンタ本体は、いずれ買い替えないといけないという結論である。
インクは生もの。なるべく早く使い切ることを心がけて、インクを無駄にしないようにしましょう。
(羽石竜示)