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アンドロイド演劇「さようなら」の不思議な感動

手塚治虫の『七色いんこ』というマンガに、こんな場面があった。
主人公で俳優の七色いんこは、当時(1980年代初め)すでにディズニーランドや博覧会などで登場しつつあった、芝居をするロボットにかたくなに反発していた。代役専門の俳優である彼にとって、人間の演技をそっくりコピーできるロボットが出てくることは、メシの食いあげにほかならないからだ。それゆえに彼は、ロボットの俳優が跋扈するような「そんな時代がきたらもう芝居の世界はムチャクチャだ おれはな 人間のものまねをするロボットなんてのは大反対なんだ!!」とムキになる。

しかし七色いんこの恐れていた時代が、どうやらやって来たようだ。

目下開催中の現代アートの祭典「あいちトリエンナーレ2010」にて、8月のロボット版「森の奥」(三菱重工の開発したコミュニケーション・ロボット“wakamaru”が出演)の公演につづき、去る9月30日、アンドロイド演劇「さようなら」が世界初上演された。作・演出は「森の奥」と同じく平田オリザ氏による。
会場となった愛知芸術文化センターの小ホールは、夜8時半という遅めの開演時間(トリエンナーレの映像プログラムの終了を待ってこの時間になったとか)にもかかわらずほぼ満員。世間での関心の高さがうかがえた。
今回の作品では、大阪大学の石黒浩研究室が開発した人型ロボット=アンドロイド「ジェミノイドF」が、詩を朗読するロボットを“演じた”。子供のときから重い病気を抱える女性の心を安らげるため、父親が買いあたえたロボットというのが、この20分間の小作品における「ジェミノイドF」の役どころである。

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