そして、ご祝儀といえば金封。実は、その金封をタオルで作っている会社があるらしいのだ。愛媛県四国中央市の紙製品卸売会社「石川商事」が開発し、昨年8月より発売しているのは、タオル金封『ことほぎぬ』。
素材にタオルを使っているなんて、風変わりには違いない。しかし、どうしてこのような金封を? 商品開発のきっかけについて、同社に伺ってみた。
「常々、地の利を活かした商品開発ができないか考えていました。そんな時に今治できれいなタオルに出会い、『金封に使いたい!』とひらめいたんです。同じ頃、高級金封の市場性についてメーカーの方から助言をいただいたのもきっかけの1つでした。当時、世間では“もったいない”の気運が高まっていたので、遅かれ早かれ誰かが手がけていたと思います」(担当者)
冷静な状況判断だ。しかし、何事もパイオニアであることが大事!
素材は、今治製の高級タオル。そして、同じく愛媛の特産品である伊予水引、伊予奉書(和紙)で、この金封はつくられている。
ちなみに、商品名の『ことほぎぬ』とは、「寿ぐ(ことほぐ)」と「きぬ(布のこと)」を合わせた造語。
ただ、疑問もある。こんな変わった金封を、果たして通常の紙製と同じように使っていいものだろうか? なんか、もったいなく感じてしまうのも事実な訳で……。
「価格(1,575円)の関係で、通常の金封のようには気軽に使えない商品だとは思います。しかし、リサイクルや環境問題に関心のある方、『贈り物は実用性が大事だよ』とお考えの方、『他の人より印象づけたい』とお考えの方……、そんな方々に共感して使って贈っていただければ幸いです」(担当者)
なるほど。
「購入された方から『渡すのが楽しみです」というメールをいただきました。一方『タオルの糸のほつれが気になる』というご指摘もいただいており、お祝いものだけに品質のチェックには細心の注意を払いたいと思います』(担当者)
他に、「2ちゃんねる」で『ことほぎぬ』のスレッドが立つという予想外の反響も。
「これには、驚きました。そして、大変参考になりました……」
良くも悪くも、話題を振りまいている。
そんなタオル金封『ことほぎぬ』についての問い合わせは、石川商事(0896‐23‐1452)、もしくは同社のウェブサイトにて受付けられている。価格は、1,575円(税込み、送料別)
再利用もできる、今治製のタオル金封。
(寺西ジャジューカ)