そして、ご祝儀といえば金封。実は、その金封をタオルで作っている会社があるらしいのだ。愛媛県四国中央市の紙製品卸売会社「石川商事」が開発し、昨年8月より発売しているのは、タオル金封『ことほぎぬ』。
素材にタオルを使っているなんて、風変わりには違いない。しかし、どうしてこのような金封を? 商品開発のきっかけについて、同社に伺ってみた。
「常々、地の利を活かした商品開発ができないか考えていました。そんな時に今治できれいなタオルに出会い、『金封に使いたい!』とひらめいたんです。同じ頃、高級金封の市場性についてメーカーの方から助言をいただいたのもきっかけの1つでした。当時、世間では“もったいない”の気運が高まっていたので、遅かれ早かれ誰かが手がけていたと思います」(担当者)
冷静な状況判断だ。しかし、何事もパイオニアであることが大事!
素材は、今治製の高級タオル。そして、同じく愛媛の特産品である伊予水引、伊予奉書(和紙)で、この金封はつくられている。また、金封としての使用後は受け取った方がタオルを再利用することができるのだ。
ちなみに、商品名の『ことほぎぬ』とは、「寿ぐ(ことほぐ)」と「きぬ(布のこと)」を合わせた造語。
ただ、疑問もある。こんな変わった金封を、果たして通常の紙製と同じように使っていいものだろうか? なんか、もったいなく感じてしまうのも事実な訳で……。