bit

白黒では割り切れない『パンダ外交』

白黒では割り切れない『パンダ外交』
『パンダ外交』(家永真幸著/メディアファクトリー)
巨額のレンタル料と引き換えに東京・上野動物園にやってきた二頭のパンダ、「リーリー」と「シンシン」。震災の影響で公開が延びていたけれど、ついに4月1日から初お目見え。上野界隈には「パンダ食パン」「あんパンダ」といったパンダみやげがあふれ、早くも経済効果が期待されているけれど……。

ところで、絶妙のタイミングで発売されたこんな本をご存知だろうか。中国がパンダという資源を外交にどう利用してきたかを歴史学的に明かす初めての本、『パンダ外交』(メディアファクトリー)である。著者の家永氏はパンダ外交の唯一の研究者だそう。版元の担当編集者さんにお話を伺ってみたところ、

「このたびのパンダ来日について初めて日本で報道されたときに、『この不況下で、パンダに1億円は高すぎる』といった議論が起こりました。中国からの『プレゼント』の真意について、私たちはもっと知る必要がある、と思ったことから企画がはじまりました」とのこと。

そもそも、70年代に日本でパンダ・ブームを巻き起こしたランランとカンカンは、レンタルではなく贈呈でしたよね?? その頃とは野生動物への国際社会の状況もずいぶん変化し、パンダがどうして「友好の象徴」であるのと同時に、「外交政策」「ビジネス」でもあるという不思議な存在になったのか……というプロセスが本書を読むとよくわかりました。

「パンダ外交を見ると、『関係性をもつ』といった外交上の目的だけではなく、中国が“どのように他国から見られたい”と考えているのか、『中国の自意識』までもが見えてきます。歴史の波に翻弄されながら、東へ西へとパンダを贈る中国の姿からは、涙ぐましさすら感じるほどです。パンダが好きな人も、そうでない人も(あるいは中国が好きな人もそうでない人も)、日本人として知っておくべき『パンダの歴史』だと痛感しています」

あわせて読みたい

コネタの記事をもっと見る 2011年4月1日のコネタ記事
この記事にコメントする

\ みんなに教えてあげよう! /

新着トピックス

コネタニュースアクセスランキング

コネタランキングをもっと見る

コメントランキング

コメントランキングをもっと見る

おもしろの人気のキーワード一覧

新着キーワード一覧

コネタとは?

B級グルメやネットで話題のネタを徹底リサーチ! 流行トレンドをおもしろい視点と大きな写真で毎日お届け。

その他のオリジナルニュース