そんなママたちの育児をすこし楽にしてくれる「ベビーサイン」が日本でも広く普及してきた。ベビーサインとは、90年代にアメリカで生まれた育児法で、まだ言葉を上手に話せない赤ちゃんと簡単な手話やジェスチャーを使ってコミュニケーションを図ろうというもの。「おっぱい」「ボール」「おいしい」など、身の回りにあるものや気持ちを、手を使って表現するのだ。たとえば、「おいしい」なら片手で頬を2、3回叩き、「おっぱい」なら牛の乳を搾るようなジェスチャーをする。
日本ベビーサイン協会理事長の吉中みちるさんに話を聞くと、
「アメリカではおよそ10人に1人の赤ちゃんがベビーサインベビーだといわれています。今では世界各国に広がり、日本では体験会や教室などに参加する親子が年間およそ4万人います」
その認知度と人気はじわじわと高まっている様子だ。
実は私自身も最近まで娘と一緒に教室に通っていたのだが、それほど熱心に教え込んだわけでもないのに、いつのまにかサインをするようになってビックリ。特に、いち早くマスターした「おっぱい」のサインはかなり便利で娘も頻発。わが家で使っているサインはそれほど多くないが、ちゃんと教えれば1歳半ごろには50~60ものサインを使いこなせるようになるそう。