ちなみに、とみさわさんは11歳になる娘さんの言動を観察して、「語録」をメモにまとめているんだとか。あるとき「地割れはなぜ起こるの?」と聞かれたので「地面は固定されていなくて、動いているんだよ」と回答すると「じゃあ地割れで北海道に行けたりする? 北海道が千葉に来て(とみさわ家は千葉在住)、千葉が北海道に行けばいい」と返されました。これ、なんだかボードゲームのイベントネタになりそうですよね。 こんなふうに、ゲームづくりの参考にもなるんだとか。うーん、奥が深い!
続いてのキーワードが「褒めると叱るのバランスを取る」こと。とみさわさんは「ゲームはプレイヤーを褒めるメディア」だと説明します。敵を倒す、経験値を得る、レベルアップする。こんな風にゲームはプレイヤーが正しい選択肢を選ぶことで進んでいき、そのたびにさまざまな方法で「褒めて」もらえます。逆に間違った選択をするとペナルティ、つまり「叱られ」ます。叱られる回数が増えるとゲームオーバーになるわけですよね。
こんな風にプレイヤーの行動を「褒める」と「叱る」で誘導しながら、ゲームクリアまで導いていくのがゲームデザイナーの仕事なんだそうです。この時に大事なのが、プレイヤーの行動を褒めて、褒めて、褒めまくって、でも褒めるだけだと喜びが薄れちゃうので、たまに叱って、全体的には良い気持ちのままで最終目標まで到達させること。こうすることで、プレイヤーは「自分の力でクリアできた」と実感するんだとか。