■ 消費の際に“コスパを意識” 9割以上の人が
当たり前の話だが、9割以上の人が、商品やサービスを購入する際に“コスパ”を意識する。今年の夏のボーナスでも、どんな商品やサービスを購入するかを聞いてみたところ、「不要な出費を抑え、必要十分な要素を確保した商品やサービスを購入する」が75.0%で、「少し贅沢をして、必要十分以上の要素までを確保した商品やサービスを購入する=22.8%」「思い切り贅沢をして、必要十分を大きく上回る要素を確保した商品やサービスを購入する=2.3%」を大きく上回る結果となっている。
■ 不況のなかの「プチ」ブーム コスパ重視の消費者
ここ数年、さまざまな商品やサービスの頭文字として使われているキーワードが「プチ」。プチプラコスメ、プチ家電、プチ旅、プチギフト、プチバン、プチスイーツ、プチぜいたくグルメ……たくさん挙げられる。「プチ」とは、ユーザーにとって必要な機能やサイズに圧縮する分、それらを手軽な価格で提供することを担保している商品やサービス。
また、今後「プチ」化を推進してほしい商品・サービスを聞いたところ、「高級レストラン=25.3%」「パソコン=21.1%」「黒物家電=19.3%」「自動車=16.1%」 と、コスパ意識の高かった高額消費財が上位に並んだ。
■ 賢い消費者の急増、身の丈に合った消費を
今回の調査を受けて、消費生活アドバイザーの和田由貴さんはこう分析している。
「近年のサービスや商品のプチ化、高コスパな品が求められるようになったのは、賢い消費者が増えたことにあります。
バブル期以降、ハイスペックを重視したり、身の丈に合わないほどのものが支持されるという傾向がありました。その後消費者マインドが悪化すると、安かろう悪かろうの品が台頭してくるという対極の方向へ流れて行ったわけですが、現在はそれらを踏まえ、質は高品位志向、サイズや価格は生活に相応な“必要十分なもの”を選択するという消費行動に変化しています」
自分に本当に必要なものを、身の丈に合わせて。
■ クルマの購入もコスパ意識 『プチバン』が密かなブーム
高額消費財になればなるほどコスパが高かった今回の調査結果だが、クルマの人気をみるとよくわかる。いわゆる『プチバン』がブームの兆しをみせている。
「最近クルマではミニバンよりも小さいけれど、同等の機能を持つコンパクトカーのプチバンが話題で、使い勝手や機能はそのままの高コスパ商品であるとして注目を集めています。今後は、トヨタやホンダなど各メーカーからプチバンを続々と投入する予定という情報もあり、今年ブレイクする兆しを見せています」(和田さん)
「ソリオ」や「N BOX」など、近年で各メーカーが新型車を投入して、販売台数も上昇しているという。
(エキサイトニュース編集部)