成人してからだと、まず25歳。仕事について色々経験し始めてモヤモヤのたまる時期。
そして35歳。中堅から上司に変わるか否か、あるいは脱サラするかと考える時期。
ほんとなー。若い後輩ができる人だったり、バリバリのキャリアウーマンに追い越されたりしたら、心もへし折れストレスもマッハってなもんですよ。年齢差別とか男女差別とか抜きにしても、「俺ってホントダメ人間だぁー」ってなりますわな。
『お母さんを僕にください』は36歳の、脱サラして保育園の雇われ園長を描いた作品です。
作者は毒舌ギャグに定評のある新井理恵。昔一世を風靡した『×−ペケ−』を覚えている人もいるかもしれません。
何がビビるって、保育園舞台の漫画なのにいきなり最初ベッドシーンから始まるってことです。
数人の保護者のお母さんに迫られ、断ることが出来ず夜の関係を結んでしまうという……えっなにそれ怖い。っていうかそういうのリア充っていうんじゃないの爆発しろ!
しかし実際は違うのです。
とにかくお母さん達、面倒なのです。
なぜ彼に女の媚びを売ってくるかというと、「保育所の若き園長と保護者」という背徳感ある設定に酔っているだけ。彼自身は全くと言っていいほど彼女たちに興味を持っていません。
むしろちょっとでも逆らおうものなら、モンスターペアレンツ化しかねないというギリギリのバランス。あーこりゃ面倒だ。
そんな彼の元に、純粋無垢の権化みたいな19歳の若原茜という保護者が「偽装結婚してください!」とやってきます。