ところが、クッキーを食べた男子達は、突如卒倒。
これにはみんな大騒ぎ。毒か? いや、でも意識ははっきりしている。
彼らは起き上がると、突然好きな女子に「オレ、○○が好きだ!」と告白を始めるじゃないですか。
これに、クラスメイトはやんややんやの喝采。告白された女子も照れてどうすればいいのやら。
すると、告白した男子は、彼女の頭をゴリゴリとかぶりつきはじめます。
クラスは一気にパニックに。噛まれた女子は、好きな男子に同じようにかぶりつき、狂乱の叫びが上がります。
表紙を見ると、血まみれでふらふらしている人間が多いので、いかにもゾンビゾンビしているように見えるんですが、実はこの作品の内容全く違います。
クッキーの中に入っていたのは、弓子の血。これを食べると自分の感情に素直になり、その結果として好きな相手に思いを打ち明け、脳みそをすするようになるのです。
噛まれただけだと、ドーパミンが出ているのと同じような状況になり、非常にハイな気分なります。
抑圧されていた恋愛感情が解放され、好きな相手の脳をただひたすらに求めるようになるのです。
けれども、思考がシャットダウンしていないんです。あくまでも恋愛感情が開いただけで、脳を食べたいという欲求がわき起きるだけ。本来の感情もありますし、記憶も残っています。
だから、はたから見ると「彼女・彼はゾンビなのかどうか」がわからない。