review

パ・リーグは、なぜ強いのか。スカウトたちが語る真実

入団に難色を示す選手や家族を交渉の場に引っ張り出し、入団にまでこぎつける「情」と「理」の駆け引き。
入団したら終わり、ではなく、肉親のような眼差しで選手を見守り続ける姿。
ひとつの試合のドラマの裏で、何重もの物語があったことがわかる。
特に、選手のいい点を見て獲得する“スカウト”と、欠点を見つけて修正しようとする“コーチ”のギャップを紹介する項はもどかしくてたまらない。
「フォームがかわったやないか。あいつの、ええとこが消えよるやないか」とコーチに憤慨するあるベテランスカウトの物語は必見である。

そして3つ目が、スカウト視点から見えてくる「チームを長期的に強くするための秘訣」が詰まっている点だ。
特に、リーグ創設以降ずっと日陰で知名度も資金力もなく、人気選手が集まらなかったパ・リーグだからこそ、どうすれば人を説得できるか、そして球団を好きになってもらえるか、というノウハウが蓄積していった、という背景が見えてくる。
なぜ日本ハムはメジャー宣言をしていた大谷翔平を説得できたのか、という秘訣もここに隠されているだろうし、冒頭で述べた近年のパ・リーグ勢躍進の理由も、彼らスカウトマンたちの長年の努力の積み重ね、と見ることもできる。

福岡ダイエー(現・ソフトバンク)のスカウトはこう語る。
「他球団があまりしないことを、ウチが先駆けてやるスタンスを取らなければ、ダイエーは球界トップになりません。これが企業のあるべき姿じゃないでしょうか」

あわせて読みたい

  • 投手コーチが解いた斎藤佑樹の特殊性

    投手コーチが解いた斎藤佑樹の特殊性

  • 伊良部秀輝はわがままでも傲慢でもなかった。ただ野球を愛しすぎたのだ

    伊良部秀輝はわがままでも傲慢でもなかった。ただ野球を愛しすぎたのだ

  • もしも松井秀喜が阪神に、イチローが中日に入団していたら『プロ野球「もしも」読本』

    もしも松井秀喜が阪神に、イチローが中日に入団していたら『プロ野球「もしも」読本』

  • 江夏の21球は14球だった!? 二宮清純『プロ野球「衝撃の昭和史」』

    江夏の21球は14球だった!? 二宮清純『プロ野球「衝撃の昭和史」』

  • レビューの記事をもっと見る 2013年6月25日のレビュー記事
    この記事にコメントする

    \ みんなに教えてあげよう! /

    トピックス

    今日の主要ニュース 国内の主要ニュース 海外の主要ニュース 芸能の主要ニュース スポーツの主要ニュース トレンドの主要ニュース おもしろの主要ニュース コラムの主要ニュース 特集・インタビューの主要ニュース

    レビューニュースアクセスランキング

    レビューランキングをもっと見る

    コメントランキング

    コメントランキングをもっと見る

    トレンドの人気のキーワード一覧

    新着キーワード一覧

    エキサイトレビューとは?

    エキレビ!では人気のドラマやテレビアニメ、話題の書籍を人気ライターがレビュー、解説! 人気ドラマのあらすじや、話題の書籍が支持される理由の考察、国民的アニメに隠された謎の解明など話題の作品の裏話を紹介。

    その他のオリジナルニュース

    通知(Web Push)について

    Web Pushは、エキサイトニュースを開いていない状態でも、事件事故などの速報ニュースや読まれている芸能トピックなど、関心の高い話題をお届けする機能です。 登録方法や通知を解除する方法はこちら。