野球そっちのけで観察していると、彼女たちの腕につけられた腕章には何やら「1位」「2位」と、成績のようなものが付けられている。売り子はほとんどが女子大学生というが、会社で営業成績が社内に張り出されることはあっても、腕に成績が張り出されるってプレッシャーにはならないのだろうか?
阪神甲子園球場の担当牛尾さんによると、甲子園では1ゲームで平均200名が売り子として働く。給料は出勤したことに対する固定給+杯数ごとの歩合が基本だという。メーカーによるが各社ビールサーバー内の樽には約20杯分の生ビールが入り、売り子たちは試合中に何度も樽を入れ替えるそうだ。
腕章に書かれているのは、直近一カ月の販売数のエリア順位だ。各売り子に目的意識を持たせることで販売数の向上、接客サービスの向上を目指しているという。「新人売り子は、腕章売り子を見ながら成長しますので全売り子の目標、お手本になるような接客態度、礼儀、明るく元気な販売ができるように教育しています」(牛尾さん)。彼女たちは樽を交換するときに、リアルタイムで自分の販売数が分かるという。腕章をプレッシャーととらえず自分で目標を立てて楽しんでいる人が多いというが、彼女たちの笑顔を見れば一目瞭然だ。