先ごろ行われた「東京おもちゃショー」で、なんだかスゴく気になるアイテムを見つけた。“4M”というそのブランドは香港生まれで、1つのボックスにハンドクラフトの材料と道具が一式入っているキットだ。
ワクワク感のあるデザインや、原色のものが多い国内のおもちゃとはちょっと違うグラデーションや蛍光色なども取り入れた色使いも目を引いた。

例えば『ミニティーセット』などはおままごと用のかわいいサイズなのだが、ママ世代の私にも“これは作ってみたい……!”と思わせるようなキュート&キッチュなデザイン。もちろんペイント用の絵の具や筆など必要なものはひとそろい入っていて、ほとんどのアイテムが500~1500円前後と値段もお手頃。ハンドクラフト玩具のほかに、ペーパーアートや、簡単な実験などができるサイエンス玩具など、取り扱うジャンルは多岐にわたっていて、国内でも約150種のアイテムが手に入るのだそうだ。

このユニークなシリーズを取り扱うイメージミッション木鏡社の前畑典子さんに、お話を伺った。

--4Mシリーズには大人の私でも非常に心魅かれるアイテムが多いのですが、実際の購入者はどのくらいの年齢層の方が多いのでしょうか?

「20代~60代と幅広い年齢層の女性の方が多いと思います。
お子さんやお孫さんへのプレゼントに利用されているケースが多いと思われるのですが、ハンドクラフト好きで個人的に作られている方もいらっしゃるようです。購入された方々からは“デザインがかわいくて楽しい”ですとか、“作ったものが実際に使えるのが嬉しい”という感想をよくいただきます」

--なるほど。通販などでも売れ行きがいいそうですが、シリーズの魅力はズバリどんなところにあると思われますか?

「まずクラフトラインですと、自分の個性やテイストを一味加えてオリジナルの作品を作ることができるところでしょうか。お人形を作ったら、付属の出生証明書に名前と生まれた日付を入れられるので、愛着もひとしおです。プレゼントするのにも、メッセージを作品に描き込んだりもできますし。科学キットは、仕組みを理解しながら実験キットを自分で組み立てるので楽しみながら作れますし、やりがいがあります。
そして、全てのキットにいえることは、箱の中に全ての材料がそろっているということ。例えば、お人形を作りたいとお子さんが言っても、材料を一からそろえ始めたら時間もかかるし大変ですから、忙しいいまのお母さんたちにとっても、かなり便利な商品ではないでしょうか」

--シリーズの中では、どんなアイテムが売れ筋ですか? 

「男の子向けのものですと太陽系惑星の模型キットの『ソーラープラネタリウム』、女の子向けですとカラフルなビーズを使う『クリスタル宝石箱』やカット済みのフェルトで作る『イージーメイクテディベア』でしょうか。『カレイドスコープ(万華鏡)キット』や包装紙などでビーズを作れる『リサイクルペーパービーズ』は、男女ともに人気がありますね」

--最近入荷した商品の中でオススメのものはありますか?

「塩水をたらすと走る『塩水ロボット』は、食塩とアルミニウムや炭素が作り出す化学反応の面白さが体験できるキットで、特にオススメです。クラフトラインでしたら、オーブンで熱して作る『オーブンで作る!カップケーキチャーム』が、できあがったチャームをスタンドにディスプレイしたりアクセサリーにしたりとあれこれ楽しめるので早くも好評ですね」

4Mというメーカーは、社員の平均年齢が30歳位で「とても若い感性の会社」(前畑さん)なのだそうだ。デザイン性に優れているのはもちろんなのだが、例えばクラフトラインのものならプラスチック製の針を使うなど子どもの安全への配慮がしっかりなされているし、電池を使わないおもちゃや身近なものを子どもの手でリサイクルできる「グリーントイ」なども含めて、“よくできた”アイテムがそろっている。

4Mシリーズはネットショップのほかに、「伊勢丹」「PLAZA」、都内ではお台場の「日本科学未来館」のミュージアムショップなどでも取り扱いがあるとのこと。

夏休みはとっくに終わってしまったが、大人のあなたも“自由研究”と称して、ひとつ作ってみるのはどうだろうか?
(古知屋ジュン)