自分が学生だった1990年代はじめは「ストリートファイターII」を筆頭に、ゲームセンターの黄金時代でした。その後ゲームメディアで働くようになって、業界内で知人が増えるうちに、意外な事実を知るようになります。全国大会の猛者クラスが、けっこう良い大学や有名企業に入ったり、ゲーム会社に就職したりしているんですよ。秘訣を聞いたところ、こんな答えが返ってきました。

「受験や就活もゲームに見立てて『攻略』した」

うわー、自分もこんな風に言ってみたかったですね! こんなエピソードを思い出したのも、本書「ルールを変える思考法」(中経出版)を読んだから。ニコニコ動画でおなじみのドワンゴ会長、川上量生による初の著作です。ゲームニュースサイト「4Gamer.net」の「ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!」という連載をベースに大幅な加筆や再構成がなされています。

かつて「戦国大名」(エポック社)などのアナログゲームにハマり、思考力の原点を養ったという川上。起業後もブラウザゲームの「ブラウザ三国志」に会社ぐるみでのめりこんだという逸話の持ち主です。もっともテレビゲームだけを遊び続けても、次の3つの理由から現実世界での成功には繋がらないのだとか。曰く・・・

1人間が、コンピュータの決めたルールに従ってゲームをプレイする
2反射的な思考能力の速さを競うゲームがほとんどである
3コンピューター相手にゲームをやっても人間との付き合い方は学べない