そんな付録ブームの出版界において昨年末、購入すればピザがついてくるビジネス書が登場した。その名も『無名のピザ屋が販売記録世界一を達成できたワケ』。著者は續大輔(つづく・だいすけ)氏。昨年オープンし、開店初日に1500枚のピザを販売したナポリス渋谷神南店を皮切りに、各地で支店を立ち上げていった。これにメディアも注目、日本国内に革命を巻き起こした低価格ピザの"影の仕掛け人"として有名になった。
ピザと言えば、米アカデミー賞で司会を務めたエレン・デジェネレスが宅配ピザを注文。式の途中で、ブラッド・ピットらがそのピザをほおばる姿が放送された直後から、配達を行った店の電話は鳴り止まず、通常の売上の5倍を記録したという。この店は、偶然にも宣伝費ゼロで(しかも、ハリウッドセレブからたくさんのチップが!)世界中のピザ屋がうらやむ最高のプロモーションが実現したワケだが、こんな奇跡は今までもこれからも起こらないだろう。
しかし續氏は、お店のロゴすら決まっていなかったにも関わらず、広告費ゼロでFacebookキャンペーンを開催し、10日間で6,500以上の「いいね! 」を集めている。そして、ある秘策により開店初日に長蛇の列を作ることに成功し、予想を大幅に上回る1,500枚のピザを販売するに至った。本著には、知名度が全くなかったピザ屋が、なぜ初日から爆発的な人気を集めたのか、そのプロモーション方法を包み隠さず、わかりやすく解説している。