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新書は未来を予見していた。講談社現代新書50周年

       
いまでもそうだが、新書といえば、どの本も同じ装幀で統一されているのが普通だ。そのなかにあって杉浦は《基本形は踏まえながら、内容のエッセンスを示す図版や写真を配し、解説文をつけるという、一点一点に個性を持たせる装幀》を打ち出した(臼田捷治『杉浦康平のデザイン』)。

杉浦のデザインではまた、カバーの両ソデに、本文中からの引用(表)と関連書紹介(裏)がそれぞれ入っていた。これが現在の現代新書では、著者略歴と目次(それまではカバー裏面=表4に入っていた)に取って代わっている。往年の現代新書のデザインに思い入れのある者にとっては、せめて関連書紹介を復活させてほしいところではあるが。というのも、この関連書紹介というのが、その本の内容をさらに深めたり、視点を広げたりするのに格好の手引きとなっていたからだ。一例として津金澤聰廣『宝塚戦略』(1991年)での関連書紹介から引用すると、こんな感じ。

《つねに大衆とともに歩む道はつらく、きびしい。/桜井哲夫『手塚治虫』は、戦後日本の生んだヒーローの意味を鋭く考察し、その内面にまで踏みこんだ画期的一冊。/筈見有弘『ヒッチコック』『スピルバーグ』、岩崎昶『チャーリー・チャップリン』は、映画という二十世紀芸術を切り拓いた巨匠に立ちむかった好著。/きたやまおさむ『ビートルズ』、北中正和『ロック』、後藤雅洋『ジャズの名曲・名盤』、内藤遊人『はじめてのジャズ』は、それぞれ音楽世代の若者に読みつがれているロングセラーである。(後略)》

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