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女子のからだのタブーを擬人化し連載中止になった『あいこのまーちゃん』ついに出版へ

多くの人の支持によって、できた単行本です。

気をつけたいのは「漫画が、東京都の定める「不健全図書」に当たる可能性があると出版社が判断した」という部分。
つまり単行本自体は出しても問題はない
決して法にふれてない。会社が「可能性」として切った。
だから「どこ」がNGなのか、結局誰にもわからない。

女性器を作品で扱うのは、かつてから難しいのは事実。
男性器の話題は、比較的ジョークとして扱われやすい。かつての『クレヨンしんちゃん』のぞうさんとか。
しかし女性器の話題は、大体の場合タブー扱い。
特に「少女の」がついた時、絶対に許されなくなります。

「六ツか七ツの男の子の陰茎がただかわいらしいのに比べて、同年齢の女の子の陰部が無気味なのは、それが単に排尿のための器官ではなく、すでに性交可能を幻想させるからである。だから少女に陰部を出させることは、「少女」という幻想の「女」を現実化することになってしまう」
(富岡多恵子 荒木経惟『少女世界』(1984)あとがきより)

女性であるからには「ついている」のだから、なかったことにするのはちょっとおかしい。
とはいえ、女性器を何らかの形で表現することに抵抗がある人がいるのは、仕方がない。
今回は努力の甲斐あって出版にこぎつけました。しかし「出版社の裁量」がどう作家に影響するかは、これからも課題になるはず。

さて作品の後半、性的興奮をしてはまーちゃんがよだれを垂らし、言うことを聞かなくなります。
子供だったあいこは性に目覚め、それを「いやらしいこと」だと考えて、悩みます。

大人になりたくない、自分の性に向き合いたくない。
でも、まーちゃんはそこにいる。吐血もするし、よだれも垂らす。
少女は、自分の女性器とコミュニケーションを取りながら、うまく折り合いをつける術を探していきます。


『あいこのまーちゃん』

(たまごまご)
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