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それは作劇のテクニックなのか「まれ」63話

朝ドラ「まれ」(NHK 月〜土 朝8時〜)6月10日(水)放送 第11週「泥沼恋愛チョコレート」第63話より。脚本:篠崎絵里子(崎の大は立) 演出:渡辺一貴
それは作劇のテクニックなのか「まれ」63話
『連続テレビ小説 まれ Part1』NHK出版

希(土屋太鳳)、恋の勘違いの巻。美南(中村ゆりか)がひそかに思いを寄せている相手を、高志(渡辺大知)だと思い込み、彼のためのチョコレートを考案しようと奮闘しますが、じつは、美南の片思いの相手は・・・というドタバタの15分。
好きなひとのことはつい避けてしまい、どうでもいいひとのほうが近づきやすいもの。その初歩的な恋心をわかってない恋愛ビギナーの希は、まんまと勘違いしてしまいます。
そんな希だから、自分の気持ちもたぶんわかっていない。
「希ちゃんっておれにだけ冷たいよね」と大輔(柳楽優弥)に言われますが、
なぜ、そんなに彼の言動にだけいちいちムキになってしまうのか。こういうラブストーリーの予定調和は、どんなに使い古されていてもニヤニヤ見てしまいます。

そのシニカルさは


ところで、高志の食の趣味を知るため、みのり(門脇麦)に電話するのはまあ仕方ないとして、みのりがすぐさま高志に電話して、あなたを好きな人がいるらしいと伝えるのが、まじうざいといらいらするのは私だけ? と思わず、だいたひかるの古めのギャグを使ってしまいます。
みのりをあまりそういう伝言キャラとして使わないでほしい、と前にも書きました。もちろん、高志に伝えるひとがいないと、この15分の間に勘違いを晴らせないという物語進行の事情があり、そのために脇役を使うのは仕方ありません。そういう機能的な役割を配置するのが作劇のテクニックですから。そういう役割をいかにも役割として描かず、その人物に機能だけではない魅力的な部分を出してあげることも作劇術ですし、それこそがドラマが豊かになる分岐点だと思うのですが、脚本家は、心を鬼にして、みのりを徹底的に無自覚に痛いおしゃべり女にしているのだとしたら、そのシニカルさは、俳優に与せず物語に奉仕をしていて見事とも言えます。

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