西武の秋山の連続試合安打記録がとうとう「31」でストップしてしまいました。歴代1位の高橋慶彦(元広島)の33試合、歴代2位の長池徳二(元阪急)の32試合に迫っており、非常に惜しかったと言えるでしょう。


しかし、連続試合安打がストップしても連続試合出塁の記録はまだ残っています。ここで連続試合出塁の日本記録を振り返っていきましょう。

【ホームランバッターが有利?】


やはりイチローは凄かった! 連続出塁記録を振り返る

連続試合出塁の上位にはそうそうたる顔ぶれが名を連ねます。8位には49試合で元西武のカブレラが、そして7位(50試合)には王貞治がランクインしています。彼らの共通点はホームランバッターであること。連続安打と違って四球などでも記録となるため、長打を警戒されてフォアボールになることも多い長距離打者の方が、記録達成には有利に働くのではないかと考えることもできます。

【ネットで人気 あの選手もランクイン】


やはりイチローは凄かった! 連続出塁記録を振り返る

4位は60試合で小笠原道大、3位は65試合で松井秀喜と続きます。4位の小笠原は「サンキューガッツ」などと呼ばれネット人気も非常に高い選手。
そして松井はもちろん、ヤンキースでも4番を務めた日本が誇るスラッガーです。
2人ともこの記録は2001年に達成しました。二人の2001年の成績を見ると小笠原が打率.339・本塁打32、松井が打率.333・本塁打36とかなりの好成績を残しています。どちらも打率も残せる上に長打力もあるため、バッテリーにとっては非常に厄介な打者であったことがよく分かります。

【1位と2位は世界のイチロー】


やはりイチローは凄かった! 連続出塁記録を振り返る

そして連続出塁記録の1位、2位にはなんと同じ選手がランクインしています。その選手は世界が誇る安打製造機イチロー。みなが納得する結果であるのではないでしょうか。
イチローは1994年と1995年にそれぞれ69試合、67試合の連続出塁記録を残しました。
では、なぜイチローはそこまで記録を伸ばすことができたのでしょうか。なんといっても特徴的なのはその高打率。イチローは日本での平均打率は.350を超えています。それに加えて日本時代のイチローは長打力もあり、クリーンナップを任されることも多かったほどです。そのため、投手はなす術がなく、死球を与えてでも抑えようとする考えが広がっていました。
これが原因でヒットをたとえ打てなくても、おのずと出塁記録が伸びたといえるでしょう。

とはいえ、当時は130試合制であり、69試合、67試合というのはシーズンの半分以上に当たります。それほど長い期間での出塁記録を2年連続で達成してしまうのですから、やはりイチローは凄いという一言に尽きますね。

【秋山翔吾の記録更新は】


やはりイチローは凄かった! 連続出塁記録を振り返る

では、西武の秋山は記録を更新できるのでしょうか。更新できる可能性は結構高いのではないかと考えます。その理由としてはまず、なんといっても打率。
ここまで秋山は.383というかなりの高打率を残しています。(.380以上のシーズン打率を仮に記録すれば2000年のイチロー以来)
そしてその次は長打力の向上が挙げられます。今年の秋山の成績を見ると、前年まで.400程度であった長打率が.530ほどまで上がっています。このように打率だけでなく、長打力も向上した秋山はバッテリーから警戒され、四球等で出塁するケースも今後増えるのではないでしょうか。

改めて連続試合出塁の記録を見るとイチローの異次元さが浮き彫りとなる結果になりましたが、今後、秋山がどのくらいイチローが残した記録に迫ることができるのか注目です。
(さのゆう)

画像:
「世界のBIG1 王貞治メモリアルDVD」
「魂のフルスイング」
「Number(ナンバー)876号」
「オーナーズリーグ22弾/OL22//ST/秋山翔吾/西武/OL22 043」