「あれはやりたくないですねー(笑)。過酷すぎるし、忍耐が多すぎるじゃないですか。危険なスラムを見てみたい、ものすごい光景を見てみたい……というのは、どこかに行って楽しむことが目的なんでまだ分かるんですけど、関野さんのは『ものすごく過酷な過程』が目的になっちゃってますからね」
──確かに、ゴールの石垣島も別に珍しい場所ではないですしね。「映像的にも海の上にずーっといて、珍しい景色が次々出てくるわけでもないので、スタジオで話すことがないんじゃないかというのも心配していたんです。『海で船が流されそうになって大変だったんですよ』なんてエピソードも、そりゃそうだろうって感じじゃないですか。でも、一見単調に見える映像の中でも、関野さん自身は僕らとまったく違う景色を見てきているので、『その時に僕はこうしてね』という話だけで十分面白かったですね。今までご紹介させていただいた旅と違って、「ゴールとなる何かを見に行く!」という内容ではなく、「壮大な旅の生活を見る!」というものだったので、どこに照準を合わせるかとか、どこをピックアップするかなどは、すごく考えました。でもそもそもその生活自体がトリッキーですし、ある意味全カット死ぬ可能性のあるシーンでもあるので、エピソードの臨場感とかも他と違ったので、やっていてとても楽しかったです」

──台本を見せてもらいましたが、他の回に比べると、だいぶ細かく書きこまれているように思いましたが。