■ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2015
2015.08.08(SAT) at 国営ひたち海浜公園
(※画像7点)

まさに“フェス日和”。過ごしやすい天気にも恵まれ、最高の1日を過ごすことが出来た3日目

先週よりも少し涼しく、フェスを楽しむには快適な天気で迎えた3日目。
SOUND OF FORESTから聴こえてくるスガ シカオ with 菅波栄純(THE BACK HORN)のファンキーな歌声に後ろ髪を引かれつつ、まずはGRASS STAGEに移動し、この日は、NICO Touches the Wallsから参戦。全員白シャツという爽やかな出で立ちでステージに現れたメンバーたち。ギターをかき鳴らしながら、ボーカルの光村龍哉が「準備は良いか~ひたちなか~」と叫ぶと、「まっすぐなうた」からスタート。2曲目には早くもNICOのフェスアンセムとも言える「手をたたけ」を投下し、メンバー4人全員でパーカッションを披露したりと、初っ端からNICOの音楽的遊び心が炸裂したステージングで観客を沸かす。その後も、「飛べよ!」で一斉に観客がジャンプした「THE BUNGY」、大地を吹き抜ける心地よい風とマッチした「夏の大三角形」、アグレッシブなアレンジでいつも以上に高揚感が増した「ニワカ雨ニモ負ケズ」など、1曲1曲がこの日だけの音と風景と相まって深く心に刻まれて行く。さらに、9月発売の新曲「渦と渦」も披露し、最高にワクワクした気分でこの日のスタートが切れた。

そのままGRASS STAGEに居座り、グループ魂を鑑賞。水着?レオタード?というのか、上半身が赤で下半身が青の体に張り付くピチピチの衣装に頭にハチマキを巻いた港カヲルがステージに現れると、もうその姿を見ただけで観客から笑いが起こる。その後は、「夏フェスでしか会わない、メス豚たちめ!」の一言を皮切りに、暴言と下ネタを連発(笑)し、ひとりの観客に的を絞って水鉄砲を発射し続けたりと、やりたい放題。そんな中、見かねた(?)揃いの浴衣姿のメンバーが登場すると、7月に発売された曲名が全て人名というアルバム『20名』からの楽曲を立て続けに浴びせる。途中、グループ魂のライブではお約束の卑猥なコールアンドレスポンスや、“中村屋”ネタを挟みつつ、とにかく笑いっぱなしのうちにライブは終了。心底くだらないと思いつつ、その振り切れぶりと演奏に「カッコいい!」と思わされてしまう、グループ魂の“魂”のこもったステージを楽しませてもらった。


このあとは、ROCK IN JAPANのライブ以外のもう一つの大きな楽しみである“食”ゾーンを物色しながら(笑)、ステージを移動しつつ、さまざまなライブを少しずつ味見する贅沢な過ごし方を。とにかく、後方から見ていて、ジャンプしたり踊ったりする観客が起こす砂埃がすごく、今のバンドの若さと勢いをそのままに感じた、初のGRASS STAGE登場となったKANA-BOON。大人の余裕と、本人たちが音楽を自由に楽しむ姿で、観る者も楽しませてくれたABEDON+OT (fromユニコーン)。森の中で聴くピアノの音が何よりも心地よく感じたWEAVER。一般的には狼というその姿に注目が集まるが、音楽ファンにそのサウンドが支持されているからこそ、現在の人気を誇るMAN WITH A MISSIONは、鉄壁の演奏で観客を歓喜させ、大地が揺れるほどのジャンプを起こす。また終盤にはDragon AshのKjこと、降谷建志がゲスト出演したり、キッズダンサーが現れたりと、演出にもぬかりがなく、終始観客の心を捉えて離さないパフォーマンスを見せていた。

そして、この日のラストはBUMP OF CHICKEN。陽が傾き始めたGRASS STAGEに、半袖では寒いと感じるくらいの風が吹き始める中、メンバーがステージに現れる。ボーカルの藤原基央がギターを夕暮れの空に向かって高く掲げ、「天体観測」の1フレーズを弾くと、観客から大きな歓声が上がり、その「天体観測」からライブはスタート! 初っ端から彼らの代表曲の登場に、観客のボルテージも上がり、6万人の拳が天に突き上げられる。藤原も歌詞を“僕がみんなを追いかけてる”と変え、この日だけの「天体観測」を届ける。続いて、夕焼けに染まる空の下、「パレード」、「Hello,world!」と、昨年の東京ドーム公演以降にリリースされた新曲群で、現在のバンドのモードもはっきりと示す。すると、「メーデー」を挟んで、さらに「ファイター」、「コロニー」と新曲を畳み掛ける。
フェスという自分たちのファン以外の人も多く集まる環境で、これだけ新曲を見せて行くというのは、それだけ今の自分たちが生み出すものに自信があるからだろう。アンコールで「ray」を聴きながら、アルバム『RAY』の次となるアルバムへの期待が膨らんだのは、筆者だけでは無かっただろう。まさに“フェス日和”と言える、過ごしやすい天気にも恵まれ、最高の1日を過ごすことが出来た3日目のROCK IN JAPANだった。
(取材・文/瀧本幸恵)

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≪出演者≫
●GRASS STAGE
KREVA
NICO Touches the Walls
グループ魂
KANA-BOON
ABEDON+OT (fromユニコーン)
MAN WITH A MISSION
BUMP OF CHICKEN
●LAKE STAGE
Base Ball Bear
POLYSICS
WHITE ASH
家入レオ
THE BACK HORN
MONOEYES
パスピエ
Nothing’s Carved In Stone
●SOUND OF FOREST
スガ シカオ with 菅波栄純(THE BACK HORN)
真心ブラザーズ
OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND
チームしゃちほこ
SAKANAMON
空想委員会
モーモールルギャバン
●PARK STAGE
忘れらんねえよ
avengers in sci-fi
ねごと
AK-69
TRICERATOPS
WEAVER
ヒトリエ
BLUE ENCOUNT
●WING TENT
NEVERSTAND(RO69JACK 2015 優勝アーティスト)
AIR SWELL
PHONO TONES
LAMP IN TERREN
GREAT3
Drop’s
BUZZ THE BEARS
ANGRY FROG REBIRTH
●BUZZ STAGE
[BUZZ SPECIAL] 新山詩織/見田村千晴/植田真梨恵/Rihwa
UL
tofubeats
宇宙まお
DJみそしるとMCごはん
TEAM紅マンジ(松尾スズキ+河井克夫)
魔法少女になり隊
柴田隆浩(忘れらんねえよ)
DJ和

≪リリース情報≫
ROCKIN’ON JAPAN増刊号
『ROCK IN JAPAN FES.2015』
2015.09.12リリース
¥870(税抜)
【ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2015】のすべてを盛り込んだオフィシャルマガジン

≪関連リンク≫
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