メンバー1人1人が放つ個性と、そこから生まれる唯一無二の世界観は、日本が世界に胸を張って誇れるエンターテイメントのひとつだ。バンドといえば、通常ボーカルがその顔として存在感を放つものだが、ことLUNA SEAに限っては、メンバーそれぞれの力が同等レベルにぶつかりあい、火花を散らしている印象が強い。それはライブを見れば一目瞭然で、危ういが完璧な均衡を保っている。
そんな彼らだが、実は「嵐を呼ぶバンド」の異名をもつことをご存知だろうか?
“嵐を呼ぶバンド”という異名
LUNA SEAが“嵐を呼ぶバンド”と呼ばれるようになった由来。それは、ここ一番の大舞台で、かならずといっていいほど悪天候に見舞われるからだ。それは、1991年9月、東京の日本青年館で行われたインディーズ時代の初ホールライブを台風が襲ったことに始まる。続いて1993年8月、デビュー後の日本武道館2DAYSに至っては、大型台風が襲来し2日目の公演が延期、振替公演となった。さらに1994年12月の横浜アリーナ公演も大雪に見舞われている。
その後もLUNA SEAの伝説は続いた。1996年12月のライブ「UN ENDING STYLE TOUR FINAL Christmas STADIUM ~真冬の野外〜in 横浜スタジアム」では、身を切るような風が吹きすさぶ真冬に、異例の屋外ライブを成し遂げた。通常、観客への配慮もあり野外ライブは夏頃に行われる。一方で、あえて過酷な状況でライブを行うという彼らは、やはり“嵐を呼ぶバンド”にふさわしい。