昨日、『下町ロケット』が最終回を迎えた。豪華な出演者陣でも話題になったが、特に佃製作所の技術部長役を演じた安田顕の演技は多くの人の印象に残った。

しかし、この安田さん、最近ではドラマでの好演が光っているが、かつては人気番組『水曜どうでしょう』で大泉洋らとともに、多くの笑いを視聴者に生んでいた。

【伝説的番組・『水曜どうでしょう』】


『水曜どうでしょう』は元々、北海道のローカル番組に過ぎなかった。しかし、大泉洋や彼の事務所社長でもある鈴井貴之(通称:ミスター)、ディレクター(藤村D)らとの掛け合いがウケ、爆発的な人気に。その人気は北海道にとどまらず、全国各地で今も再放送されているほどだ。

安田さんは準レギュラー的扱いであり、毎週出演していたわけではない。しかし、出演した時のインパクトは絶大であった。

【安田顕の「牛乳リバース事件」】


まず、『水曜どうでしょう』での安田さんを語る上で欠かせないのが、この「牛乳リバース事件」
事件が起きたのは、岩手県にある小岩井農場にて「対決列島」という企画を行っていた時。この対決がはチーム戦であり、大泉・ミスターチームと藤村D・安田チームに別れていた。

ビンの牛乳の早飲みで勝負したのだが、安田さんの特技が「牛乳の早飲み」だったことからハンデ戦に。
早食いが得意な藤村Dがハンデをものともせず、牛乳1本差の状態で安田さんにバトンタッチ。バントを受けた安田さんは1本2秒程度という驚異のペースで飲み、あっという間に大泉・ミスターチームをリードする展開になった。

……しかし、安田さんがその状況を確認せず、そのままのペースで飲み続けたのが、悪かった。人間はそんなハイペースで牛乳を許容できる動物ではない。

結局、ペースを落とさぬままに牛乳を飲み干した安田さんが、勝ったと言わんばかりに口を開けた瞬間、鼻から牛乳を噴き出してしまった。

【早飲み対決で残した安田顕の名言】


しかし、この勝負は藤村Dの申し入れもあり、ハンデを増やすという条件で再戦に。とはいえ、ハンデが大きすぎたのか、安田さんが全力で牛乳を飲んで追い上げるも、敵チームのミスターが先に牛乳を飲み終えてしまうのだった。今度は勝負の状況を確認していた安田さん、負けを悟って放心状態に。
勝負の後、乳12本分、2.4リットルもの牛乳を飲んでいた安田さんは、もはや体内に牛乳を収めておくことは不可能であり、鼻から口からと大リバース。
大リバース後、勝負を振り返り虚ろな顔で「オレあんまりすごくないなぁ……」と呟く姿は多くの人の心に残った。

【大泉洋の料理でアレルギーに!?】


「シェフ大泉 車内でクリスマス・パーティー」内で大泉洋の作ったエビチリを食べた安田さん。しかし、この海老は半生状態であり、かなり体調を崩してしまったそう。
それまでは海老が好物だった安田さんであるが、この一件以降、海老アレルギー持ちになってしまった。

【onちゃん姿の安田顕も印象的だった!】


『水曜どうでしょう』での安田さんといえば、「onちゃん」の印象も強い。ちなみにこの「onちゃん」というのは、そもそも北海道テレビ放送が誇る名物マスコットキャラクター。安田さんはこの中の人的扱いであり、テロップでは、「安田さん」の上から×が描かれて「onちゃん」という表記。
北海道テレビ放送のマスコットキャラクターにもかかわらず、大泉から理不尽に暴行を受けたり、 「じゃあ何でそんなに黄色いんだよ」と言いがかりを付けられたりとかなりぞんざいな扱いを受けていた。

また、安田さん扮するonちゃんといえば、泥酔のイメージが強い。
先述の「シェフ大泉 車内でクリスマス・パーティー」ではタバコを吸い、「いや実際問題ね、この社長んとこじゃ食えないんですよ」とミスターへの愚痴をこぼしたり、「氷上わかさぎ釣り対決」では大泉が釣りあげたワカサギが入った容器を倒してしまう。
onちゃんのイメージは悪くなる一方であった……

このように数々の伝説を『水曜どうでしょう』で残した安田さんも今や名俳優の一人。同じく名俳優の道を進む大泉洋と久し振りにどうでしょうする姿を見てみたいものだ。
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