昨年から続く、芸能界の結婚ラッシュ。
福山雅治&吹石一恵、堀北真希&山本耕史、DAIGO&北川景子などなど、ビッグネーム同士の結婚も多いが、90年代を代表するビッグカップルの筆頭と言えば、やはり唐沢寿明&山口智子だろう。
交際発覚のきっかけとなった「ある事件」からその後のフォローまで、すべてがドラマのような流れだったのだから、そのインパクトたるや絶大であった。

危機一髪!一歩間違えたら芸能史に残る大事件だった


1992年の1月22日、山口智子が住むマンションに宅配便業者を装った男2人が侵入。羽交い締めにされそうになった山口が悲鳴を上げると、部屋の奥にいた男性が玄関に駆けつけて応戦、男たちはそのまま逃げ去るという事件が起こった。
犯人は手錠、ガムテープ、カメラなどを所持していたという。もしも、男性の助けが入らなかったら……。想像するのも恐ろしい事態となっていたに違いない。

口の軽い管理人のせいで唐沢寿明の存在が発覚


2月4日、警察に被害を出したことで事件が発覚する。
当初は芸能記者の問いかけに対し、山口は「一緒にいたのはマネージャー」と答えていた。
しかし、芸能記者たちはマンションの管理人への聞き込みから、マネージャーが山口の部屋に上がることはなく、いつも階下で待っているとの情報をキャッチ。さらに、「山口の弟がよく出入りしている」との情報から、ヤマを張った記者が同じ事務所に所属する唐沢寿明の写真を見せると……管理人はあっさりと「この人です」と認めてしまったのだ。
個人情報、プライバシーはどこへやら。この時代ならではの、芸能スクープとなってしまった。

山口智子の部屋にいたことを潔く認めた唐沢寿明の男気会見


翌日、山口は記者たちから集中砲火を浴びるが、困惑のままに「申し訳ありません」と答えるのが精一杯。そこで、唐沢が男気を見せる。さらに翌日に単独で記者会見を開き、事件当日に山口の部屋にいたことを断言したのだ。

「いつも山口宅を訪れているのか?」の問いには、「いい友人です」と一言。
「本当は熱愛では?」とのツッコミには、「今は特別ということはないけど、男と女ですからね」と含みを持たせ、「もしそうなったら、良かったと言ってください」とスマートに会見を締めくくった。

当時の2人は人気に火がつき始めたころ


唐沢寿明と山口智子の出会いのきっかけは88年のNHKの朝ドラ『純ちゃんの応援歌』。この番組での共演直後から交際がスタートしたと言うから、実際はこの会見時にはズバリ「熱愛中」だったことになる。
当時の唐沢は、野島伸司脚本の大ヒットドラマ『愛という名のもとに』でのエリート好青年役がハマり、“さわやか2枚目好青年”のイメージで、スターへの階段を上り始めた時期に当たる。
山口智子は、前述の朝ドラでひと足早く人気者に。『火曜サスペンス劇場』のような2時間ドラマでもたびたび主役を演じ、その存在感を示していた。


大ブレイク中に入籍!会見も終始和やかムード


そろって大ブレイク中の95年12月、7年間の交際を経て2人はついに入籍。
唐沢はトレンディドラマの常連となる一方、『新・西遊記』や『美味しんぼ』などで主演を務めるなど、幅広いキャラクターを演じ分けるトップ俳優に成長。
山口は“高視聴率クイーン”として名を馳せ、サバサバした性格や生き方も女性からの圧倒的支持を集め、芸能界No.1と言えるほどの好感度を誇っていた。
入籍会見では幸せオーラ全開でお互いをたたえ合い仲睦まじさをアピール。唐沢の軽妙なトークもあって、終始和やかなムードでいっぱいだった。

現在でも、「相手(山口)が幸せでいてくれることが自分の幸せ」と語る唐沢寿明に、「唐沢さんと一緒に生きることは本当に楽しいです」と語る山口智子。

こんなに堂々と惚気(のろけ)ても、まったく嫌味にならないどころか、むしろ好感度爆上げ状態。まったくもって、うらやまけしからん夫婦なのである。
(バーグマン田形)

※イメージ画像はamazonより愛という名のもとに vol.2 (第4話~第6話) [レンタル落ち]