熱血根性吹奏楽アニメ「響け!ユーフォニアム2」3話。今回は合宿回。

見逃した人はニコニコ動画AbemaTVで見られます。
「響け!ユーフォニアム2」3話。うざい先輩って、正直な人ってことだよ
「響け!ユーフォニアム2」3話。久美子の元にものすごい勢いで、上級生のトラウマが集結していきます

1話では恋人つなぎ、2話ではお布団ハイタッチを披露した主人公・黄前久美子と、友人の高坂麗奈
3話では久美子が、麗奈のほっぺをぐにぐに。ノルマ達成です! 

誰かと誰かを天秤にかけて


今まで部で起きている問題を簡単にまとめてみよう。
吹奏楽部を昨年やめて、今年戻りたいという2年生・傘木希美
しかし彼女の復帰は認められなかった。

2話では、昨年だらけていた3年生と、本気でやりたかった1年生に対立があったことが明らかに。

真面目にやっていた希美に対し、いじめがあったことが本人の口から判明した。

3話で話すのは、副部長の田中あすかと、みぞれの友人・吉川優子
あすかは、オーボエのみぞれが希美にトラウマを抱いているのを知っている。
部にオーボエは一人しかいない。関西大会前に、希美の復帰によってオーボエがぐだぐだになってしまっては困る。
希美はみぞれの幼馴染みで親友だと今も思っている。
彼女には残酷な話なので、言わないでいる、ということらしい。

一連の流れを知っている数少ない人物が、2年生の優子だ。
「響け!ユーフォニアム2」3話。うざい先輩って、正直な人ってことだよ
左がクールで真面目な中川夏紀、右がなんでもかんでも正直に言っちゃう吉川優子。犬猿の仲にして、お互いそれぞれを認め合う存在。しっかしリボンでかいな

まっすぐすぎトランペット・優子先輩


トランペットの吉川優子。一部ファンの間では「デカリボン先輩」と呼ばれている。
原作でイラストを描いていた漫画家アサダニッキは「優子先輩に陥落した」とTwitterでつぶやいている。
また監督の石原立也も「僕は優子が好きなんです」(「オフィシャルファンブック」より)と告白。制作者に愛されているキャラだ。


1期、彼女は色々言ってくるうざい先輩だった。
優子が慕う香織先輩をソロ奏者にするため、選ばれた麗奈にケチをつけるシーンがある。
普段冷静な麗奈が「うざい、鬱陶しい、なんなのあれ!」と優子への愚痴をぶちまけたのも、無理はない。

優子は、裏でコソコソするのを嫌う子だ。
先生の指導で気になる事があった場合、彼女は堂々と皆の前で、直接不満を申し立てている。

吹奏楽部員に、陰口をいう子は多い。

滝先生が来たばっかりのときは、彼の厳しいやり方に、裏で反抗をする生徒がいた。
10話では滝先生への悪い噂が独り歩きし、部内のやる気だだ下がり。楽器を持たず、練習を妨げるほどになってしまった。

優子は部員全体の反逆に参加していない。
誰ともつるまず、一人隅っこで、トランペットを持って練習しようとしていたのを、滝先生は目撃している。

今回、久美子と2人で話をしていた時。

「あんたさ、私のこと嫌い?」と優子は聞いた。
久美子はぽろっと「苦手」と本音をこぼす。

部内で大きな声で、自己主張をする優子。苦手な後輩は多いだろう。
彼女は自分が皆に嫌われるのは、ちゃんと理解している。
その上で、自分に正直でい続ける。


優子は久美子に、今でも香織先輩がソロだと主張しつつ、こう述べている。

「(昨年は)上を目指して頑張ってる1年よりも、さぼってる3年がコンクールに出る、みたいなのはやっぱり引っかかった」
「ほんとに全国行こうと思うんだったら、上手い人が吹くべきだと思う」

金を狙うなら、私情は挟んではいけない。上手さを見極めるべき。
これをはっきり言える人間は、今のところは部内で彼女と久美子、麗奈と香織くらい。それ以外の部員はまだ、空気を読んで意見を言えない。
ただしあすかは特別で、中立を保ったままだ。

原作2巻では、久美子と優子は、朝5時まで話し込んでいる。
とっさに衝動で動いてしまい、正直さがダダ漏れる2人。
いい意味で「性格悪い(by高坂麗奈)」同士だ。

なお、今回優子と麗奈が述べた「コンクールは公平か」論は、後のみぞれのトラウマに絡んでくるはずなので、チェックしておきたい。

完璧な3人体制


3話、合宿の夜。男子が滝先生のモノマネをして、みんなが笑うシーン。
滝先生が仮想敵だった1期だったら、絶対ありえなかった!
それだけ先生への距離が、近くなった。

合宿の3人指導体制は、完璧な配置だった。
「おっかない先生」「優しそうな先生」「面白い先生」の役割分担ができている。

「面白い先生」はパーカッションの橋本真博
厳しくも、明るくフランク、冗談も多い。
「優しそうな先生」は木管楽器の新山聡美
美人で物腰柔らか。音には厳しいが、柔和で話しやすい。
3人は昔からの親友。滝先生の指導を見て、自分の振る舞い方をすぐに理解したのだろう。

顧問の教師は、自らの「キャラクター」をうまく演じて、複数教員が「集団」として機能しないといけない。
3人ともおっかない先生なら、生徒は疲弊してしまう。
3人とも優しかったら、なめる生徒が出て来る。

橋本先生の立ち回りがうまい。
細かく具体的な指導を入れながら、ところどころ軽くおどけて、生徒の力を抜く。
最終的には滝先生を総合顧問として立たせるため、スッと引く。
久美子の前で涙をこらえた彼の姿。
妻を亡くした滝先生を、心から応援しようとする姿勢が見えてくる。


4話もデカリボン先輩大活躍の予感。
5話くらいで希美問題と関西大会に決着がつくかな?
まずは次回も、久美子・麗奈友情ノルマ達成してくれることを期待しています!


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(たまごまご)