脚本:渡辺千穂 演出:中野亮平
50話はこんな話
キアリスが新聞の取材を受けることになった。だが刷り上がった新聞には、明美(谷村美月)を外した3人のお母さんがつくった店として紹介されていた。
マスコミって……
「ひとり独身が混じっているよりも全員母親って言うたほうがよかったんやろな。うちはこれっぽちも気にならんから・・・」
って嘘ばっかり。亡くなったお母さんに喜んでもらえると楽しみにしていたはず。悲しい。
新聞に載った写真は、明美だけ切られ、でも微妙に半身が残っていて、それがまた悲しい。酷すぎる。
朝から血圧上昇しちゃったじゃないか!
こういうことは取材あるあるだが、昨今は、マスコミの捏造に世間の目はかなり厳しい。
5気になるアングル
50話のラスト、「明美ちゃんの背中に小さな寂しさを感じたすみれなのでした」と語られる(菅野美穂)ときの、すみれ、良子(百田夏菜子)、君枝(土村芳)の並び方は、中心に良子がいて、カメラは次第に端のすみれに寄っていく。主人公だからと言っていつでも機械的にすみれを真ん中に配置していない姿勢が好ましい。
5呑気な奥さんたちに呆れる夫たち
すっかり夫たちがチームになっているのが可笑しい。
夫たちが「あの大急(百貨店)」と目の色を変えても、妻たちはどこ吹く風。その「執着心のなさ」をガード下の飲み屋でぼやく3人。ガツガツしないでのんびり良質な品を作ろうとするすみれたちはやっぱりお嬢様育ちでおっとりしている。そのいい意味の無欲さと対称的だったのが、即物的で効率優先のマスコミであった。
世間のからっ風に触れて、のんびり奥様たちは変わっていくのだろうか。
(木俣冬)