加藤ミリヤ 愛の絶頂と苦しみと虚しさを3曲で描いた愛の三部作『最高なしあわせ』を発表/インタビュー1

■加藤ミリヤ/New Single『最高なしあわせ』インタビュー(1/4)

サウンド面でもニューフェーズへの突入を感じさせる意欲作

今年3月にアルバム『LIBERTY』をリリースし、同作を引っさげたツアー『DRAMATIC LIBERTY』では凛として絢爛なエンタテインメントショーで観る者を圧倒した加藤ミリヤ。そんな彼女の次の一手となるニューシングル『最高なしあわせ』は、愛の絶頂と苦しみと虚しさを3曲で描いた“愛の三部作”。初めて彼女がギターで作った曲が収められるなど、サウンド面でもニューフェーズへの突入を感じさせる意欲作となっている。これまで数多くのラブソングを手掛けてきた彼女が問いかける最高に幸せな愛のカタチとは? 三部作が生まれた背景をたっぷり語ってもらった。
(取材・文/猪又 孝)

歌をもっともっと追求したいなと思うようになったんです

――『LIBERTY』をリリース後、最初のシングルになりますが、今回はどんな気持ちでシングル作りに臨んだんですか?

ミリヤ:「勝ち取った自由」というテーマで『LIBERTY』を作って、「DRAMTIC LIBERTY」ツアーも自分の好きなようにやれて。そうやって制限なく自分の好きなことをやって音楽に向き合ってたんですけど、そういう自分がツアーで一度スパークしちゃった感じがあるんですね。で、ツアーが終わって、次に何をしようかなと考えていたときに「いい歌、聴きたいなぁ」と思ったんです。「歌がいいなぁ」みたいな。

――気持ちがそういう方に向かうキッカケになった出来事はあるんですか?

ミリヤ:ツアーは派手にしたいなと思っていたし、実際すごく派手にしたんです。で、いつものツアーだったら演出や映像やパフォーマンスに対する意見や評価をもらうことが多かったのに、今回は「歌がメチャメチャ良かった」って言ってもらえることが多くて。そういう声を聞いてたら、歌をもっともっと追求したいなと思うようになったんです。世の中にはいろんな曲があるけど、「いい曲、聴きたいなぁ」って思うのは当然だろうし、日本人だったらみんなが無条件にいいねって思う歌を私も作りたいな、聴きたいなって思いながら過ごしていて。
加藤ミリヤ 愛の絶頂と苦しみと虚しさを3曲で描いた愛の三部作『最高なしあわせ』を発表/インタビュー1

――なるほど。

ミリヤ:そんなときに「いい歌を唄う人のライブが観たいなぁ」と思って、ふと玉置浩二さんの歌を聞きたいなぁと思ったんですよ。で、調べたら1週間後くらいにライブがあって「これは運命だ」と思って観に行って。そしたらもう1曲目から涙がピューッって。すっごく良すぎて「私がやりたかったことはたぶんコレだな」「こういう歌を唄えるようになっていきたいのかもしれないな」って。以降、山下達郎さんとか桑田佳祐さんとか、素晴らしい日本の歌手の方たちの曲を少しずつ聴くようになったんです。そこから、今までの自分になかった大衆性とか普遍性みたいなものをめざしていきたくなって、今回のシングル作りが始まったんです。

――本作は3曲でひとつのラブストーリーを描くようなコンセプチュアルな構成になっていますが、それはどんなところから発想したんですか?

ミリヤ:三部作になったのはたまたまなんです。今回はとにかくわかりやすくスタンダードなことをやろうと。極論を言うと、それって私じゃなくても歌える曲を作るということかな?って思ったりもしながら作ってたから、正直に言うと、この方向性は自分の中でまだ腑に落ちてないところがあるんですけど、でも、どうなるかわからないからひとまず作ってみようと。で、最初に「愛の国」を作ったんです。それがわりとディープなトピックだったから、もうちょっとみんなが入りやすいテーマで明るめな曲を書こうということで「最高なしあわせ」を書いたんです。そのときにサウンドは、スタンダードということで、なるべく生の音を使って、できるだけ音数を少なくしようと。
加藤ミリヤ 愛の絶頂と苦しみと虚しさを3曲で描いた愛の三部作『最高なしあわせ』を発表/インタビュー1

――「幻」も歌詞のテーマより、「スタンダードなものを」という意図が先行していたと。

ミリヤ:そうです。「幻」は自分がギターで作った曲なんですけど、最近たまに曲作りにギターを使ってるんです。というのは、打ち込みのトラックから作ると、好きにメロディーを乗せられるからメロディーも言葉も結構詰まっちゃうんですね。でも、ギターを弾き語りして作ると、コードのストロークに合わせるからか、わりとゆったりしたメロディーやなだらかな音程になりやすくて。要は、スタンダードな曲を作ろうと考えたときに、聴いた人が覚えやすいとか歌いやすいっていうことが絶対必要だなと思ったんです。そうなると、今までの自分のような言葉の詰まり具合だと、言っていることが伝わらないかもしれないなって。

――インタビュー2へ




≪リリース情報≫
■New Single
『最高なしあわせ』
2016.12.07リリース

【初回生産限定盤】CD+DVD
SRCL-9188~89 / ¥1,574(税抜)
【通常盤】CD
SRCL-9190 / ¥1,204(税抜)

[収録曲]
1. 最高なしあわせ
2. 愛の国
3. 幻
4. 最高なしあわせ-Drama exclusive mix-
<DVD> ※初回生産限定盤のみ収録
最高なしあわせ -Music Video-

■Live DVD / Blu-ray
『“DRAMATIC LIBERTY” tour 2016』
2017.01.11リリース

【初回生産限定盤】DVD
SRBL-1731~32 / ¥6,900(税抜)
※DVD+CD / スリーブケース / ポスター型ブックレット
【初回生産限定盤】BD
SRXL-113~14 / ¥7,900(税抜)
※DVD+CD / スリーブケース / ポスター型ブックレット
【通常盤】DVD
SRBL-1733 / ¥5,000(税抜)
【通常盤】BD
SRXL-115 / ¥6,000(税抜)

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