象印はなぜ象がシンボル?

象印マホービンが「協和製作所」という社名だった頃の製品も展示されていた。左のシルバーのポットにも、象のロゴが入っているのがおわかりだろうか? 細密画のようなタッチで描かれた象にシビれる。ポットそのものにも重厚感があって素敵だ。
それにしても、象印はなぜに象がシンボルなの? 「まほうびん記念館」館長に聞いてみたところ、こんな答えが返ってきた。
「当社の創業は1918年(大正7年)ですが、当時、東南アジアの国々でまほうびんがよく使われていました。買うのはおもに現地に駐留しているヨーロッパ人で、水が合わないからまほうびんが必需品だったんですね。当社を含めた各社がまほうびんを輸出するにあたって、ひと目でわかるシンボルマークが必要だったわけです。象はタイなど東南アジアで親しまれている動物ということのほかに、強くて長生きであり、深い家族愛を持つ動物というところに製品イメージを重ねたのではないかと思われます」

タイガー魔法瓶の、大正期と1960年までの製品現物。こちらも強いイメージがあり、東南アジアで親しまれている動物ですね!