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長瀬智也「ごめん、愛してる」5話。捨てられても虐待されても子は母を求めるもの

律たちが育った養護施設の園長(草村礼子)が、訪ねてきた恒夫(中村梅雀)に語った言葉だ。律自身が語った言葉より、園長の言葉のほうが律自身の行動をよく言い当てている。

血をわけた家族よりも、自分の新しい居場所となる人たちの集まりのほうが大事だというテーマを持つドラマは昨今よく作られてきた。最近、顕著だったのは『カルテット』だ。一連の宮藤官九郎ドラマにもよくこのテーマは登場する。

しかし、子が自分を産んだ母親を求めてしまうのもまた事実であり、真実だ。子育てをしていてよく耳にするのが、どんなに母親が子どもを虐待していても、幼い子どもは最後まで母親を慕い、求め続ける、という話である。律も同じ。若菜たちのことは大切にしているが、やっぱり母親の存在を追い求めてしまう。これは人間の本能のようなものかもしれない。それにしても、園長の言葉は泣けたよ。

脇役たちが奏でる協奏曲


『ごめん、愛してる』は5話から「第2章」と銘打たれている。1話と2話で律と凜華、律と麗子の出会いなどを描き、3話では律と凛華が接近する様子、4話では律の健康不安が描かれた。きっちり型どおりに話を進めてきたのだが、5話から始まる「第2章」では律と凛華と麗子の関係がより濃厚になるのと同時に、サブキャラクターたちの物語が露わになり、より物語が重厚になった。ピアノソロにオーケストラが加わって協奏曲になるような感じ。

サトルを翻弄する天才サックスプレイヤー古沢塔子(大西礼芳)は、ただ恋愛に奔放なSPEEDのような人かと思ったが、それだけではなかった。浮気ばかりしていた上、母親を家から追い出した父親への復讐でもあったのだ。サトルとの結婚を決めた裏側にも、家庭をないがしろにし続けた父親への対抗心がある。むしろそれしかない。

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