警察庁は一連の朝日新聞襲撃事件を「広域重要指定116号事件」として捜査を進めた(竹下・中曽根元首相への脅迫は「参考事件」、愛知韓国人会館放火事件は「類似事件」の位置づけ)。捜査当局は「同一人物・グループによる一連の事件」と断定したものの、容疑者逮捕までにはいたらず、阪神支局襲撃事件は15年後の2002年5月3日に時効を迎え、116号に指定されたほかの事件も03年3月11日までにすべて時効となる。なお、事件で負傷した犬飼記者は、その後も2007年に退職するまで各地の支局で取材活動を続けたが、去る1月16日に73歳で亡くなった。
葛藤と覚悟を抱きながらの取材
今夜の実録ドラマでは、朝日新聞の記者たちが阪神支局襲撃事件の直後より結成した「専従取材班」(当初は「特命取材班」と呼ばれた)の動向を中心に描かれる。特命班は、警察の捜査とは別に、独自に犯人捜しと事件の真相解明をめざした。草なぎ剛が演じるのは、この特命班に参加した一人である樋田毅記者だ。
樋田記者は、阪神支局襲撃事件の時効直後に刊行された『新聞社襲撃――テロリズムと対峙した15年』(朝日新聞社116号事件取材班編、岩波書店)という本に、「取材班の一員として――見えない「赤報隊」を追って」と題する手記を寄せている。それによれば、特命班は、社会部の担当デスクから
取材源をペラペラ喋るような記者には、怖くて誰も情報提供できないよ。そんなことも分からんのか?
情報の公開ってのは、公金を使う役所とか、選挙で選ばれた議員の活動とか、そういうのを公開しろって話なので、それすら分かってないのかよ ʅ(◞‿◟)ʃ
NHK未解決事件に期待。真相究明して社会から不安を無くしてほしい。オウム事件は犯人が解明されたが、赤報隊事件はなぜできてないのか、実録ドラマ、ドキュメンタリーでどう描かれるか注目。