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「半分、青い。」17話。時代の変化と主人公の変化を重ねた巧みな脚本

調子に乗って、ぎふサンバランド建設のため、ふくろう商店街の住人を巻き込みにやってきた、瞳(佐藤江梨子)は〈ともしび〉を貸し切って、ボディコンで、男たちを集め、「踊ることそれは魂の解放」と叫びながら、ランバダを踊る。
「半分、青い。」17話。時代の変化と主人公の変化を重ねた巧みな脚本
『くちびるから散弾銃』岡崎京子 講談社
真中の金田サカエの眉と唇が、佐藤江梨子が「魂の解放〜」と言っている顔に似ていませんか。
漫画のキャラは20代前半でこの時代を謳歌しているが、佐藤江梨子演じる瞳は30歳で痛々しさが強調されている。描かれた時代の差を感じる。

彼女は元ハウスマウカン(いまでいうアパレルショップ店員)で“260円のシャケ弁食いながら風呂なしアパートに住んでDC ブランドを着ている”という誰もが豊かと思いきや影で苦労している人もいたバブル期の典型的な人だった。
彼女の話題を語る上司(斎藤歩)とトオル(鈴木伸之)の車では「夜霧のハウスマヌカン」(86年 やや 作詞はいとうせいこうと李秀元)がかかっているが、私は、涙なくしては語れない瞳の人生に、岡崎京子の「くちびるから散弾銃」(87〜90)の金田サカエを思い出した。ちょうど、89年前後の東京に生きる女性3人のリアルな生活が、当時のカルチャーをふんだんに出しながら描かれた漫画だ。

トオルを叱る上司・斎藤歩は、アニメーション映画「サマーウォーズ」(09年 細田守監督)の侘助の声の俳優。侘助のモデル・伊丹十三は、80〜90年代、数々のヒット映画を撮っていた。
我々視聴者がSNSで調子に乗って薀蓄を語るネタをじゃんじゃん投下してくる「半分、青い。」。惜しげなさ過ぎて、16話では「ねるとん紅鯨団」〈87〜94年 フジテレビ〉的な番組が出たあと「コンパニャー見たい」と草太(上村海成)が言っていること(おそらく、ねるとんのコンパニオン回)や、「ランバダ」のシングルが発売されたのが90年である(ドラマは89年)ことのわけなどを咀嚼する前に風のように過ぎ去っていく。かろうじて、クラゲ先生(春海四方 89年に解散した一世風靡セピアのメンバー)の喋り方が朝ドラ名物・玉音放送ふうであるということに引っ掛かりを憶える視聴者も少なくないのではないか。...続きを読む

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「「半分、青い。」17話。時代の変化と主人公の変化を重ねた巧みな脚本」の みんなの反応 8
  • 匿名さん 通報

    鈴愛よりも菜生の方が可愛い

    13
  • 匿名さん 通報

    kaomaのLambadaは89年発売であってるはず ドラマでかかっているのもkaomaのやつ このライターさんは90年に石井明美がカバーしたバージョンをオリジナルと勘違いしていると思う

    9
  • 匿名さん 通報

    ヒロインは、可愛いとうよりは愛嬌がある感じ。

    6
  • 匿名さん 通報

    果たして恋に繋がるのか?

    4
  • 匿名さん 通報

    毎日15分、堪能している。 セリフのテンポも好き。 土曜日分を5回も見るのは、あさが来た以来かなぁ。 レビューも毎日楽しみにしています。

    3
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