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『高橋名人のゲーム35年史』11億とんで376万連射のゲーム愛を応援する

『高橋名人のゲーム35年史』11億とんで376万連射のゲーム愛を応援する
「それは唐突に訪れました」

1985年の3月下旬。銀座の松坂屋で「コロコロまんがまつり」という催し物がおこなわれた。のちに「次世代ワールドホビーフェア」と称されることになるイベントの原型だ。

小学館『コロコロコミック』で連載をもつ漫画家のサイン会や、原画の展示をメインとするものだったが、子供たちのあいだでファミコンの人気が高まってきていることを受け、ゲームのステージをやってみたらどうか? との提案が、編集部からゲームメーカーであるハドソンへ持ち込まれた。

ハドソンの企画宣伝部に勤めていた高橋利幸は、上司から「高橋、1時間もらったから!」と言われた。何をすればいいのだろう。予算はない。モニターだけは用意してくれるという。ならば、ファミコンがあればなんとかなるだろう。

当時、ハドソンが売り出していたゲームソフトは『チャンピオンシップロードランナー』だった。ステージではこれを宣伝することになる。後日、『コロコロコミック』に予告記事が載った。そこには「ファミコンの名人来たる!」とあった。

ステージでは、ハドソンの宣伝部員である高橋がデモプレイをしてみせなければならない。ステージ1はうまくいった。しかし、ステージ10まできたところで3回連続の失敗。4回目でかろうじて成功した。会場からは拍手と歓声が沸いた。

ステージ10以降は、遊びたいステージをセレクトするためにパスワードが必要になる。パスワードは暗記しているが、これを入力する様子を観客には見せたくなかった。そこで高橋は、コントローラーを後ろ手で隠してパスワードを入力した。その瞬間、会場がどよめいた。...続きを読む

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