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3Dプリンター銃の製造方法公開 アメリカ国内で相次ぐ反発の声

アメリカのミレニアル世代が「新しい情報をアップデートする」という意味で使う「Woke」をタイトルの一部に組み込んだ本コラムでは、ミレニアル世代に知ってもらいたいこと、議論してもらいたいことなどをテーマに選び、国内外の様々なニュースを紹介する。個人での購入も可能になり始めた3Dプリンターは、様々なものを精密に作り上げてくれる機械として、その用途に大きな期待がかかっている。しかし、3Dプリンターを使用して拳銃そのものや、軍用ライフルのパーツまでもが作れてしまい、銃社会のアメリカでは凶悪犯罪を助長するのではという不安が市民を悩ませている。

3Dプリンター銃の製造方法公開 アメリカ国内で相次ぐ反発の声

銃犯罪をコントロールできないアメリカ
3Dプリンターで作られた銃は新たな脅威となるか


米中西部のシカゴで66人が撃たれ、そのうちの12人が死亡。銃社会のアメリカで発砲事件は珍しい話ではないものの、凶悪犯罪の件数がアメリカでも群を抜いて多いシカゴでは、夏を迎えると暑さに比例するかのように銃撃事件が相次ぐことで知られており、7月から9月にかけては1週間の死傷者数が全国ニュースでたびたび報じられるほどだ。66人が死傷した銃撃事件だが、8月3日の夕方から5日夜までの間、つまり先週末の3日間で発生したものだ。

シカゴはギャングの抗争という問題にも直面しており、それが銃による多くの犠牲者を出す要因であると考えられている。シカゴといえば、1920年代後半にアル・カポネが犯罪組織の拠点を置いていた町としても有名で、『アンタッチャブル』に代表されるカポネを描いた映画はこれまでに何本も作られてきた。

カポネの台頭と禁酒法時代のアメリカを描いた映画やテレビドラマでは、カポネの手下によって多くの市民や警察官が殺害されているが、当時の記録を調べてみると、カポネの組織による殺人事件が最も多かったとされる1929年1月の死者は26人だった。シカゴで発生した1月の殺人事件の数に目を向けると、2013年1月に42人が殺害されており、映画やドラマで「最も恐ろしかった時代」として描かれる1920年代後半のシカゴよりも、現在の方がはるかに殺人事件の犠牲者になる確率が高い。先月は1カ月の間に市内で63人が殺害された。

シカゴだけではなく、アメリカ各地で発生する凶悪事件の多くに銃が使用されている。アメリカ各地の市警察が公表しているデータによると、2017年にシカゴでは650件の殺人事件が発生している。人口における殺人事件の発生率でいえば、ボルチモアやニューオーリンズ、セントルイスといった町はシカゴよりも高いが、年間650件という数字はアメリカの中でも群を抜いて高いものだ。シカゴの人口は約270万人とされ、大阪市とほぼ同じだが、大阪市で年間650件の殺人事件が発生することなど、まず想像することはできない。

ギャングの抗争だけではなく、各地の学校などで頻繁に発生する無差別銃撃、強盗事件など、様々なタイプの犯罪で銃は使われている。無差別銃撃で使用されるアサルトライフルなどは、多くの場合、銃砲店で合法的に購入されたものだ。アメリカでは銃砲店で拳銃やライフルを購入する際に身分照会が行われ、さらに販売した銃の製造番号によって所有者を特定することが可能だ。しかし、抜け道もあり、全米各地で行われる「ガンショー(銃の見本市)」の多くは、「古くなって使わなくなった銃を、愛好家に買い取ってもらう」という建前があるものの、そこで転売が繰り返され、銃の所有者の追跡を困難にする原因となっている。

銃を使った犯罪が発生した際、所有者の特定は警察にとって捜査における重要な部分になるのだが、3Dプリンターによって銃が作られ、それが犯罪に使われた場合、特定作業は現在よりもはるかに困難になると見られている。事実上困難ではないかという声も上がっているほどだ。

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