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若手人形遣いに聞く「文楽」の魅力と変革 ボカロと競演、三谷幸喜脚本も


人形が演じるからこその魅力


――最後に紋吉さんご自身が思う、文楽の魅力を教えていただけますか。
生身の人間が演じるのではない、人形が演じるからならではの魅力というのがあると思うんです。アニメや特撮的なおもしろさ、と言うのかな。例えばジブリアニメなども、2次元の絵だけれども、時として実写よりも心を打つような品格がありますよね。生身じゃない存在が演じるからこそ、いっそうストーリーや登場人物の感情表現が際立つ。文楽もそれに近いものがあるんじゃないかと思います。

――確かに人形でないとできない動きとか、演出がありますね! 今回、観せていただいた『瓜子姫とあまんじゃく』でも、妖怪が正体を現すときの大きな尻尾がピューッと伸びる演出など、なるほどアニメ的だと思いました。2次元と3次元の狭間的なおもしろさを感じます。2.5次元的といいますか……。
ほか、『女殺油地獄(おんなころしあぶらのじごく)』は映画にもなっている作品ですが、2体の人形がこぼれた油に滑りながら、一方が追いかけ、一方が逃げまどう惨殺シーンなども、生身の人間にはできない動きだそうですね。

若手人形遣いに聞く「文楽」の魅力と変革 ボカロと競演、三谷幸喜脚本も
大阪・国立文楽劇場1Fロビーには、文楽を代表する主役級のかしら「文七(ぶんひち)」のオブジェが設置してある。インスタ映え間違いなしの迫力だ


文楽はカッコよくて奥深くておもしろい!


――ところで、初めて観るのにおすすめの作品などはありますか?
最初だからと変にわかりやすいものを観るより、やはり近松門左衛門の心中ものですとか、時代ものなら『義経千本桜』だったり、何度も再演されて人気がある定番をおすすめします。古典芸能ですからもちろん約束ごとも多いのですが、ハードルが高いと思わずに観てほしい。もちろん、低くはないですけど、1回こっきりじゃなくて何度も繰り返し観ることで、次第にわかってくる奥深い世界があることを知っていただけたら嬉しいですね。
若手人形遣いに聞く「文楽」の魅力と変革 ボカロと競演、三谷幸喜脚本も
大阪を象徴するアイコン「くいだおれ太郎」も実はもともと、文楽人形師が手がけたものって知ってました? こちらは2009年に寄贈されたもの。先ほどの文七オブジェの左にいるので、ご来場の際はぜひ注目を

筆者自身も数十年ぶりに観て、とにかくおもしろい!カッコいい!と印象がガラリと変わりました。脊髄反射的なわかりやすさはないけれど、昔は庶民が普通に観ていた娯楽だけあって、DNAレベルに訴えかけてくる不思議な懐かしさと、いつの時代にも変わらない人間の愚かしさや愛おしさを感じました。
また、300年前の風情ある大阪の町に、一瞬でタイムスリップができるところも良かったです。文楽に登場する場所はいまも現存しているので、文楽鑑賞後、演目ゆかりの場所へ行ってみたくなりました。
(野崎 泉)

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「若手人形遣いに聞く「文楽」の魅力と変革 ボカロと競演、三谷幸喜脚本も」の みんなの反応 3
  • 匿名さん 通報

    「浪花の恋の物語」よかったです。

    2
  • 匿名さん 通報

    大阪は300年前から面白くて楽しいことを発信する街やったんやなあ。そして面白いだけじゃなくて人形の繊細な動きなど日本らしい細やかさを兼ね備えたのが大阪文化やったんやなあ。

    1
  • 匿名さん 通報

    エドマエにだ!エドマエにだ!茶道も華道もあれもこれもいつか全部エドマエにしてやるにだ!代わりに悪いこたぁ全部西になすりつけるてやるにだよ~!ゲヘヘヘヘ

    0
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