BABYMETALのこれまでと今後 YUIMETAL(ゆい)不在に脱退を心配する声も


今年5月、ワールドツアーの日本公演を発表したメタルダンスユニット「BABYMETAL(ベビーメタル)」。アメリカ・カンザスシティで行われた「WORLD TOUR 2018」ツアー初日公演(5月8日・現時地時間)後には“お告げ”があり、10月に幕張と神戸で公演を行う、とアナウンスされた。
と、ここまで読んで、ワールドツアーだの“お告げ”だの、あまりピンとこない方もいるかもしれない。そんな方々のために、BABYMETALとは何か、これまでの軌跡を中心に、現在話題となっている秋の日本公演やメンバーYUIMETAL(ゆい)の休業についてまとめた。


BABYMETAL(ベビーメタル)とは


BABYMETALは名前から想像できるとおり、ヘヴィメタルの音楽&ダンスユニットだ。「BABY」と「METAL」を組み合わせたユニット名で、「BABYMETAL」とスペースなしの英語表記が正式ユニット名で、ベビメタと呼ばれることも多い。所属事務所はアミューズ。

アミューズには、岸谷五朗や深津絵里などの実力派に加えて佐藤健、神木隆之介、三浦春馬、野村周平など若手人気俳優が所属しているが、特に多くの売れっ子ミュージシャンを抱えることでも知られている。サザンオールスターズ、福山雅治、Perfume、ポルノグラフィティ、星野源、高橋優、ONE OK ROCKなどがアミューズに所属している。ミュージシャン中心の芸能プロダクション、と言ってもいいかもしれない。そんなアミューズが、企画からプロデュースまで手がけるのがBABYMETALだ。

BABYMETALの構想、コンセプト


「アイドルとメタルの融合」がテーマで、BABYが可愛さを、METALが激しさを示すと同時に「新しいメタルが誕生する」という願いが込められている。メンバー3人の可愛らしさとメタル音楽の激しさのギャップ感が話題となり、国内外で人気となった。

また、BABYMETALはメタルを司る神“キツネ様”に選ばれし者たちであり、その神の言葉に導かれ、「メタルで世界を一つにする」という使命(「メタルレジスタンス」と呼ばれる)を果たすべく活動している、という設定。そのため、「キツネ」や「FOX」という言葉をはじめ、BABYMETALならでは用語や言い回しは多い。

結成のきっかけは、プロデューサーであるアミューズの小林啓(KOBAMETAL)が、メインボーカルのSU-METAL(中元すず香)が当時所属していた「可憐Girls」の解散コンサートを見たこと。中元すず香の伸びやかな歌声に着目し、この声とメタルサウンドを組み合わせることを思いつく。「メタルアプローチの曲を少年少女合唱団が歌う」ようなイメージを表現しようと考えた。アミューズではすでにテクノ+アイドルを組み合わせたPerfumeが商業的な成功を収めていたことから、この組み合わせもきっと成功すると感じたそうだ。小林氏が大のメタルファンであることも影響している。

中元すず香を中心メンバーとして他メンバーを探すも、中元に並ぶ存在になかなか巡り合えず、結果的に“中元の周りを舞う天使たち”、というイメージに変更してメンバーを選んだという。

中元すず香は「可憐Girls」解散後、アミューズのアイドルユニット「さくら学院」に参加。BABYMETALのメンバーに選ばれた水野由結と菊地最愛も、さくら学院に“在校”していた。中元は2012年、水野と菊地は2014年に 同ユニットを“卒業”している。

メンバー


BABYMETALのメンバーは下記の3人。スクリームとは合いの手やコーラスの担当のことで、BABYMETALでは公式にそう呼んでいる。また、2017年12月の広島公演以降、YUIMETALの出演はない(2018年8月時点)。

・SU-METAL(スゥメタル・中元すず香)/ボーカル、ダンス
 1997年12月20日生まれ


・YUIMETAL(ユイメタル・水野由結)/スクリーム、ダンス
 1999年6月20日生まれ


・MOAMETAL(モアメタル・菊地最愛)/スクリーム、ボーカル
 1999年7月4日生まれ


略歴


最初からBABYMETALとして活動していたわけではない。前述のアイドルユニット・さくら学院の「重音部」として結成されたのが始まりである。BABYMETALのこれまでの軌跡は下記のとおり。

・2010年
アミューズのアイドルユニットさくら学院の部活動、重音部として始動(三人ともさくら学院のメンバーだったが後に卒業)

・2011年
2月 ユニット名を「BABYMETAL」と発表

10月 トイズファクトリーが「ド・キ・ド・キ☆モーニング」のミュージックビデオをYouTubeで公開、海外でも話題になる

・2012年
10月 初のワンマンライブをShibuya O-EAST(東京)にて開催

11月 海外での初公演となる「Anime Festival Asia 2012」(シンガポール)に出演

・2013年
1月 シングル「イジメ、ダメ、ゼッタイ」でメジャーデビュー。これが「メタルレジスタンス」のスタート、本格的な活動の始まりとなる

2月 中元すず香のさくら学院卒業後も、BABYMETALの活動は継続すると発表

5月 初ワンマンライブツアーを東京・大阪(全3公演)にて開催 ※初の全曲生演奏

12月 シンガポールで国外初ワンマンライブを行う

この年の5月~年末にかけて多数のロックフェスやイベントに出演、知名度が上がる

・2014年
2月 台湾にて、ソニック (ChthoniC、閃靈樂團)とのツーマンライブを実施
   音楽番組に初生出演(テレビ朝日「ミュージックステーション」)
   1stアルバム「BABYMETAL」発売、これを機に海外での知名度が飛躍的に上がる

3月 日本武道館でワンマンライブ公演、女性アーティスト史上最年少記録を更新(更新前は、15歳1カ月の岩井小百合)

7月~9月 初のワールドツアー。フランス、ドイツ、イギリス、アメリカ、カナダ、日本で公演

7月~8月 レディー・ガガ北米ツアー「Lady Gaga's artRave - The ARTPOP Ball」にオープニングアクトとして出演(アメリカにて計5公演)

11月 ワールドツアーの追加公演をアメリカ、イギリスで実施

・2015年
1月 初のライブアルバム「LIVE AT BUDOKAN 〜RED NIGHT〜」がオリコン週間チャート初登場3位を記録。女性アーティストのライブアルバムがTOP3に入るのは、日本人で24年ぶり(1990年6月4日Wink「Shining Star」以来)、海外アーティストを含めると11年ぶり(2003年11月17日女子十二楽坊「奇跡」以来)

ライブ映像作品「LIVE AT BUDOKAN 〜RED NIGHT & BLACK NIGHT APOCALYPSE〜」がBlu-ray総合で1位を記録し、平均15.7歳で女性アーティスト歴代最年少記録を更新(それ以前は16.6歳で「ももいろクローバーZ」が記録を保持)

3月 アルバム「BABYMETAL」が「第7回 CDショップ大賞 2015」大賞を受賞

5月~8月 日本、メキシコ、カナダ、アメリカ、ドイツ、フランス、イタリアなどを巡る2度目のワールドツアーを実施。6月の幕張メッセでは全席オールスタンディングで約2万5000人を動員。国内外で追加公演が行われたほか、海外のロックフェスへの出演も

5月~6月 欧米でのCD発売を開始

9月~ 初めての全国ツアーを実施。大阪、北海道、福岡、愛知、東京、神奈川の全10公演

・2016年
4月 2ndアルバム「METAL RESISTANCE」を世界同時発売。オリコン週間チャート初登場2位、イギリス、アメリカ、オーストラリアなど海外でもチャート入りし、全米では坂本九のアルバム(1963年)以来53年ぶり、史上2組目の日本人アーティストTOP40入り(アメリカ・ビルボード誌の総合アルバムチャート39位)

4月~ 3度目のワールドツアー開催

9月 東京ドーム公演で計11万人を動員。日本のメタルバンドとしてはX JAPAN以来2バンド目のワンマン公演

12月~2017年6月 レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、メタリカ、ガンズ・アンド・ローゼズ、コーンらの国内外のツアーに参加、オープニング(サポート)アクトを務める

・2017年
6月 ロサンゼルスでワンマンライブを開催

7~8月 「5大キツネ祭り in JAPAN」と題した東名阪ツアー実施

9~10月 「巨大キツネ祭り in JAPAN」(アリーナツアー)を埼玉・大阪で開催

12月 メンバーSU-METALの20歳記念公演を広島で開催。YUIMETALが体調不良で欠席

・2018年
5~6月 アメリカ・ヨーロッパツアーを実施。YUIMETALの参加はなく、2人のダンサーを加えた構成で行われた

特徴


・ヘヴィメタル+アイドル
サウンド、ライブパフォーマンスともにヘヴィメタルの形式をとりながら、BABYMETAL独特の要素が加えられている。ゴシック調の衣装や、前述の“キツネ様”に関連する言い回しやサインなどが特徴的だ。ロックの定番サインであるメロイックサイン(小指と人差し指を立てるサイン)のかわりに、キツネサインが使われる。ちなみにキツネサインは、KOBAMETALがメロイックサインを教えていた際に、メンバーが「影絵でキツネを作るように遊び始めたのをおもしろいと思って取り入れた」もの。

また、代表曲「イジメ、ダメ、ゼッタイ」「ギミチョコ!!」のように、従来のヘヴィメタルにはなかった少女らしいテーマや独特なワードが使われることも多い。重厚なメタルサウンドにこれらの歌詞が乗るミスマッチ感は、アイドルがメタルを歌い踊るギャップ感とともに、BABYMETALの特徴であり魅力でもある。ダンスの振り付けは、Perfumeの振り付けや星野源の楽曲「恋」(恋ダンス)などで知られるMIKIKO(MIKIKOMETAL)が手がける。

・神バンド
BABYMETALの最大の転機となったのは、“神バンド”と呼ばれるバックバンドの登場だったかもしれない。2012年10月、初めてのワンマン公演の終盤に登場した神バンドは、以来その演奏力が国内外から高く評価されている。それまでのカラオケ音源から、本格的なヘヴィメタルへの移行とも呼べるだろう。神バンドについては別項をご覧いただきたい。

・国内のみならず海外でも人気
海外での多数の公演やフェスへの参加など、日本だけではなく世界的な活躍もBABYMETALの特徴のひとつ。こちらも詳しくは別項で紹介するが、世界的に人気かつ著名なアーティストたちのツアーに同行しサポートやオープニングアクトを務めることも多い。
海外で(もちろん国内でも)数々の賞を受賞しており、“日本人初”“史上最年少”などの受賞や記録の樹立も多い。

・ライブパフォーマンス
BABYMETALのライブパフォーマンスは、「MCもアンコールもないノンストップライブ」と言われることがある。しかし実際には、海外公演でアンコールが行われたことが(数は少ないが)あった。ライブ中のMCはなく、これはメタルの神“キツネ様”の存在などBABYMETALならではの世界観を壊さないためだと考えられている。一方で、ライブ中に映像(ファンは“紙芝居”と呼ぶ)を用いることが多く、この映像にはその時々のライブの世界観を表現したものや“キツネ様”の“お告げ”などが含まれる。

アイドルではあるがいわゆる“口パク”は一切なく、ほぼ全てのパートをメインボーカルのSU-METALが実際に歌唱する。ライブでは、モッシュと呼ばれる観客の動きが発生することも多い。モッシュとは、ロックやメタル、パンクなどのライブ会場で観客たちがもみ合ったり体をぶつけ合ったりすること。楽曲「いいね!!」のなかには「とりま モッシュッシュ」という歌詞があり、BABYMETALはファンのことを「もっしゅっしゅメイト」と呼ぶこともあった。これを語源とし、BABYMETALのファンは「メイト」と呼ばれている。

・ファンとファンクラブ
ファンには往年のハードロックやメタルファン(40~50代男性など)も多い一方で、さくら学院時代からのファンやアイドルとしてのBABYMETALを支持するファンもいる。ライブ会場には女性客も多い。

ファンクラブは存在しないが、年度ごとにアクセスコードが付属したグッズ(パーカーやタオルなどで、毎年変わる)が販売され、そのアクセスコードを入力すると「THE ONE」というメンバーサイトに登録することができる。実質的には1年ごとに更新されるチケット優先販売会員制度といった感じで、登録するとライブチケットの優先申し込みに参加することができる。

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